7月4日の日経新聞オピニオン欄、中村直文・編集委員の「身長も人間関係も小さくなる 「狭小ニッポン」との向き合い方」から。関心ある方は、全文をお読みください。
・・・身長190センチメートルを超え、米メジャーリーグでも断トツのパフォーマンスを見せるロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平選手。世界のライバルに引けを取らないバレーボールの選手なども見ると、日本人の体格が年々増しているような印象を受ける。
だがアスリートの活躍とは裏腹に、実は日本人の身長は伸び悩む。厚生労働省のデータでは近年下がり続け、20〜30代の若い世代も男性は170センチちょっとで足踏みしている。18歳時点の身長は中国や韓国に追い抜かれて久しい。
日本人の身長は明治以降、国力のアップとともにぐんと伸びてきた。明治の日本人の平均身長は160センチに満たず、アジアでも背が低い部類だった。しかし食生活の変化などを背景に、高度成長期にはアジアでもトップクラスの背丈に達した。
ところが生まれ年が1970年代、80年代になると伸びは鈍化。26〜29歳はむしろ低下局面にある。様々な社会経済のデータを集めたウェブサイトを主宰する分析家の本川裕氏は「(食生活の平準化などで)遺伝的な特性が出てきた可能性もあるが、原因ははっきりしない。体格の変化が過去の延長線上にないのは確かだ」と指摘する。
ダイエットへの関心が高かったり、コンビニエンスストアで増量キャンペーンが話題になったりするなど食への関心は旺盛のようだ。しかし日本人のカロリー摂取量は着実に減っている。
本川氏の統計を見ても、世界的に日本人は圧倒的にスリムな国民だ。食が細ったから小さくなったのか。小さくなったから食が細ったのか。データを確認する限り、日本人と食生活がダウンサイジングしていることは間違いない・・・この項続く