縮む夫婦の年齢差、1歳以下が半数

2026年4月29日   岡本全勝

4月11日の日経新聞に「縮む夫婦の年齢差「1歳以下」が半数 半世紀で縮小、価値観の近さ重視」が載っていました。

・・・夫が妻より数歳年上なのが当たり前、妻が年上の「姉さん女房」は珍しい――。そんな夫婦像も今は昔、過去半世紀で夫婦の年齢差は大きく縮まった。背景には何があるのだろうか。

厚生労働省の人口動態統計で夫婦の年齢差(初婚同士)を見てみると、1970年時点で最も多かったのは「夫3歳上」(13%)。夫が2〜4歳年上の夫婦が全体の4割近くを占めていた。一方で2024年のデータを見ると、最多は「夫婦同年齢」の23%で、「夫1歳上」(14%)「妻1歳上」(11%)と続く。年齢差が1歳以内の夫婦が全体の48%とほぼ半数になっている。
1970年時点で全体の1割に過ぎなかった「妻年上」の夫婦は26%まで増えた。29歳以下の男性の32%が年上の女性と結婚しており、若い男性ほど年上の妻と結婚する比率が高くなっている。

「20世紀に多かった『年上男性婚』の急減が、婚姻全体の減少にもつながっている」と指摘するのは、ニッセイ基礎研究所人口動態シニアリサーチャーの天野馨南子さん。ここ数年、日本の年間婚姻件数は50万件ほどと、ピーク時(1972年)の半分以下になっている。
こうした変化の背景にあるのは何だろうか。天野さんは「若い世代の理想の夫婦像が、親世代や勤務先の経営者の世代と一変している」ことを挙げる。

国立社会保障・人口問題研究所の「出生動向基本調査」によると、理想とする女性のライフコースとして、出産後も仕事を続ける「両立」と答えた未婚の男女の比率が、出産後に再び働く「再就職」の比率を、2021年に初めて上回った。
かつては収入の少ない若い女性が、経済的安定を求めて年上の男性と結婚し、専業主婦になる傾向があった。ただ近年では「収入の伸び悩みが長期化し、女性が専業主婦になるリスクが顕在化した」と大谷大学社会学部講師(家族社会学)の永瀬圭さんは指摘する。
永瀬さんは研究で、近年は収入が高い女性ほど結婚への意欲も高いことを明らかにした。男女双方が結婚相手に経済力を求める風潮が強まり、女性も自身の収入が低いと結婚へのハードルを感じやすくなったという。年収が近い人と結婚する傾向が強まると、年齢の差も自然と縮まる・・・