12月12日の朝日新聞に「子ども食堂、育まれ1万カ所 世代超えた「居場所」に 官民も支援」が載っていました。
・・・無料や低額で食事を提供する「子ども食堂」が全国で1万カ所を超えた。コロナ禍や物価高の逆境でも、世代を超えた地域の「居場所」として浸透してきた背景がある。
子ども食堂のネットワークづくりなどをするNPO法人「全国こども食堂支援センター・むすびえ」が11日、発表した。子ども食堂を「子どもが一人でも安心して行ける無料または低額の食堂」と定義して調査し、今年度は全国1万866カ所と、公立中学約9300校を上回り、過去最多となった。
子ども食堂は2012年に東京都大田区で八百屋を営んでいた女性がボランティアで食事を提供した活動が始まりとされる。個人や企業、NPO法人など運営主体は多様で国や自治体の補助金、民間の助成金、寄付、食品の寄贈などを活用しているところが多い。
10年代は、貧困対策の側面だけが注目されがちだったが、次第に高齢者の健康や地域のにぎわいづくり、虐待予防などの役割も果たすようになってきた。調査では、子ども食堂の7割が「年齢や属性などによる参加制限を設けていない」と答えた。
むすびえは、約1万8千ある小学校区に一つ以上の子ども食堂があることをめざしている。校区内に子ども食堂がある公立小の割合を示す「充足率」は全国平均で34・66%。自治体の予算や運営主体の広がりの差で都道府県によって10~60%台と開きがある。
むすびえ理事長の湯浅誠さんは、子ども食堂が多世代の拠点として機能しているとした上で「人とのつながりが感じにくい世の中で、リアルなつながりを求めて実行、実践している人、それを応援する人がたくさんいることは希望だ」と話した・・・