人工知能で見えてくる仕事の意義

2026年6月24日   岡本全勝

人工知能、私は使っていないのですが、使っている人の話を聞くと、便利なようです。「××のような文章を作ってくれ」と入力すると、それなりの文章を作ってくれます。不足している部分について、再度指示を出すとよくなります。数回繰り返すとよい文章になります。「壁打ちを繰り返す」と表現するそうです。
本人の頭にはぼやっとした考えしかないのですが、機械と対話することでよい文章ができます。もちろん、機械が作った文章を見て、欠けている点を見つけ、追加の指示を出すことと、最後にこれでよいと判断する能力は必要です。

過去の資料や文章を踏まえて文章を作成するのには、人工知能は向いているようです。過去の文章をたくさん読み込ませ、そこから文章を作る(抽出する)機能を発達させたのですから。

では、人工知能は社員や職員に入れ替わるのか。私は、あくまで補助道具だと考えています。その理由は次の通り。
1 先に書いたように、人工知能が作った文章や資料を見て、欠けている点を指摘し、完成かどうかを判断しなければなりません。それは、人間がするのでしょう。
2 まず、作業を機械に発注する人が必要です。それは、人がするのでしょう。完成品を検査するのは、発注者である人です。
3 採用されたばかりの社員が、文章を発注し完成品を検査することができるか。できません。私たちは、職場で経験を積んで、良い内容の良い文章をつくることを覚えます。
4 すると、駆け出しの社員がやっている仕事は、上司に指示された内容のものを作る(成果を出す)こととともに、自らの技能を磨いているのです。オンザジョブトレーニングです。一定の能力を備えた社員でないと、人工知能は使えないのです。
5 もう一つ、人工知能の弱点は、新しい政策の検討、これまでにない問題への対応でしょう。機械は、定例的なもの、前例があるものについては強いのですが、新しい発想は組み込まれていないようです。ただし、人工知能は嘘もつくので、適当な案は出すのでしょう。