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4月1日、新年度

2025年4月1日   岡本全勝

今日は4月1日。新しい年度が始まりました。新しく社会人になって、今日から出勤の人もいるでしょう。職場を異動した人も多いでしょう。希望と不安を抱えての出発だと思います。誰でも、そうですから。
どのようにすれば、不安は少なくなり、充実した職場人生を送ることができるか。まずは、新しい仕事を覚え、新しい職場に慣れることです。

わからないことが、たくさんあるでしょう。一人で悩んではだめですよ。初心者は、悩んでいても、解決策は出てきません。車の運転やパソコンの使い方と同じです。ただし、車やパソコンなら、インターネットで調べれば一定の答えは教えてくれます。しかし、職場でのあなたの悩みは、インターネットでは調べることはできません。

上司や先輩、同僚に、質問してください。何を聞いたら良いかも、わからない場合もあるでしょう。それを相談できる人を、見つけてください。先輩の助言者(メンター)がついているなら、その人にです。いない場合は、近くの人にです。
教えてもらったら、きちんと御礼を言いましょう。すると、次も親切に教えてくれるでしょう。職場のみんなも、早くあなたを戦力にしたいのです。

悩みは、一人で抱えないでください。『明るい公務員講座』(なんと8刷り)が役に立ちますよ。
この本は、公務員向けですが、一般の社員にも。そして、新採職員だけでなく、既に職場に慣れた人も、この本を読んで、改めて自分の仕事のやり方を見つめ直してください。

尾身茂さん、動かない中国政府

2025年4月1日   岡本全勝

日経新聞「私の履歴書」、尾身茂さんの第20回(3月21日)「SARS」から。
・・・21世紀に入って最初に世界を揺るがした新興感染症が、2003年のSARS(重症急性呼吸器症候群)である。日本は大流行を免れたが、世界をみれば、30もの国や地域で半年間に8000人を超える症例と800人近い死亡例が報告された。

事の始まりは03年2月初旬に遡る。中国広東省地域で致死率の高い原因不明の呼吸器感染症が流行しているとの情報が、複数の非公式な経路から世界保健機関(WHO)西太平洋事務局にもたらされた。100人以上が死亡した可能性があるという。
早速、中国政府に照会した。これまでなかったタイプの肺炎が流行している点は認めたが、患者数や死者数、状況認識において、われわれが得た情報とは食い違っていた。
「WHOの専門チームを広東省、香港に派遣したい」「広東省における疫学情報などをオープンにしてほしい」。2月20日に地域事務局長の私の名前で中国政府に正式な文書を送った。
その後、WHOの担当官を北京に派遣、2週間かけて当局との交渉にあたらせた。しかし有益な情報を得ることはできず、専門チームの広東省への受け入れも認められなかった。
後日振り返れば、SARSウイルスが広東省から香港に伝播したのが2月21日。その後、香港からハノイ、シンガポールなどへと世界各地に広がった。
最初に照会した段階で中国政府がきちんと情報を提供してくれていれば、その後の展開は違ったものになっていただろう・・・

・・・カナダのトロントにおいて香港旅行から帰国した2人の感染を確認。その後、治療にあたった病院で感染が広がったことで、一気に緊張が高まった。グローバル化時代には、航空機を介し感染はあっという間に世界中に伝播する。
何とか事態を打開しなければならない。
3月20日、私は香港に飛び中国の張文康衛生相(日本の厚生相にあたる)に直談判することにした。面会は彼の泊まるホテルで通訳を含めた3人だけで行った。

江沢民元国家主席の主治医という異色の経歴をもつ張氏とは旧知の間柄だった。私は「詳細な情報の迅速かつ定期的な提供と、WHO調査団の受け入れを中国が合意してくれないと、さらに多くの命が失われる。その上、国際社会の中国への信頼も損なわれるだろう」と、強い口調で述べた。
誠実な張氏は時折、困った顔をしながらじっと聞き入ってくれた。しばらく間を置いて、静かにこう口にした。「医師として尾身さんの言うことは100%理解できる」
しかし、明確な約束は得られなかった。何かとてつもなく大きなものを背負わされているように見えた。
感染症対策は時にその国の政治という壁にぶつかる。そのたびに張氏の苦渋に満ちた表情を思い出す・・・

『日本漢字全史』

2025年3月31日   岡本全勝

沖森卓也著『日本漢字全史』(2024年、ちくま新書)を読みました。
宣伝には、次のようにあります。
「古代における漢字の受容、漢文・漢語の定着と万葉仮名の展開、中世の漢字・漢文の和化、和漢混淆文と字音の独自変化、江戸時代の漢学・漢字文化の隆盛、そして近代以降の漢字簡素化・字形整理」

すぐに読めると思ったのですが、内容の濃いもので、時間がかかりました。関心ある方には、お勧めです。
ところで、室町時代や江戸時代に、庶民はどの程度、漢字を読めたのでしょうか。

中国では、漢字については、このような内容の歴史は書けないでしょうね。音韻の変化はありますが。日本のように、全く違う言語(日本語)に受容して、それを飼い慣らした歴史はないからです。
漢字を音読みして事物を示すこととともに、訓読みして日本語に漢字を当てるということをしました。偉大な発明です。もっとも、それで漢字の書き方だけでなく、音読み、訓読みを覚えなくてはなりません。さらに人名訓もあります。「頼朝」と書いて「よりとも」と読むのは、音でも訓でもないです。
日本では、漢字を受容したから、ひらがな、カタカナも生まれたのですが。もし、漢字を受け入れていなかったら、何かしら表音文字をつくったのでしょう。
漢字を輸入することは、文字だけでなく、思想や制度を輸入することでした。その点では、効率的な方法を使ったものだと思います。また、慣れているからでしょうが、漢字交じりの文章は、ひらがなだけの文章より、早く読むことができ、意味を理解できます。

ところで、日本における漢字の将来は、どのようなものになるのでしょうか。
日本は、千年以上続いた中国と漢文の受容から、欧米と英語の受容に切り替え中です。
私は、いずれ英語が共通語(日本だけでなく世界で)になり、日本語が古語になるのではないかと想像しているのです。楽しくない予測ですが。

男女格差解消には性別役割意識の変革が不可欠

2025年3月31日   岡本全勝

3月20日の日経新聞経済教室は、牧野百恵・ジェトロ・アジア経済研究所主任研究員の「男女格差解消、性別役割意識の変革が不可欠」でした。

・・・日本のフルタイム労働者の男女賃金格差は、ほかの経済協力開発機構(OECD)諸国との比較でも大きい。女性管理職の割合に至っては先進国最低だ・・・
・・・なぜ、女性活躍推進法が意図する女性の社会での活躍がなかなか進まないのか。筆者は家庭内の性別役割分担や、その背景となっている社会規範・思い込みに原因があると考える。家事負担が女性に偏る現状のまま「女性の活躍は進んだか」を議論することにどれほど意味があるのか。
女性の家事労働負担を解消せず、男性と同じように活躍、キャリア推進、管理職登用をと言われても、多くの女性の答えは「そんなの無理」だろう。では女性の家事負担を減らすにはどうしたらよいか。先進国で最低水準の男性が増やすしかない・・・

・・・女性活躍推進法が公表を促す項目の一つに、男性の育児休業取得率もある。育児・介護休業法の改正により23年4月から、常時1001人以上を雇う企業は男性の育児休業取得率の公表が義務化された(なお25年4月からは常時301人以上に対象が拡大する)。
それを受けたのか23年度の男性の育児休業取得率は30%と、前年度の17%から大きく上昇した。しかし中身をみれば期間は短く、取得した男性の4割弱は2週間も取得していない。
また、たとえ男性が育児休業を1年間取得しても、形だけの取得で実際は自分の仕事に専念したため、男性の育児休業制度の導入がかえって女性にとって不利に働いたという米国の実証研究もある・・・

・・・遠回りのようにみえるが、根本的には社会規範が性別役割分担の根底にあることを社会全体が理解し、その意識変革を促すしかない・・・

家断熱の効果

2025年3月30日   岡本全勝

先日の3月28日は、最高気温が26度。近所の桜が、あっという間に咲きました。翌日は、早朝の気温が10度、昼は6度でした。急激な変化は、困ったものです。

天気予報を見て、朝は冬の下着に替えました。ところが、暑くて。室内の温度計を見ると、20度を超えています。
「何じゃこれは?」
アメダスを見ると、10度を下回っています。新聞を取りに出ると、やはり寒いです。

たぶん、家を断熱性能よく造ったので、昨日の熱を蓄えてくれているのでしょう。
建築中に我が家を見ましたが、壁にかなりの厚さグラスウール(石綿とは別物)を入れていました。「こんなもの入れるのか」と驚きました。あれのおかげですね。