年別アーカイブ:2025年

国立西洋美術館、梶光夫さんの西洋七宝展

2025年4月11日   岡本全勝

先日の休日に、上野の博物館をハシゴしてきました。桜も見頃で、大変な人出でした。

一つは、国立西洋美術館です。サンディエゴ美術館所蔵の西洋絵画展です。なかなかよいものを、集めています。元をたどると、中世・近世の西洋の寺院や金持ちが持っていたものが、売りに出されたり取られたりして流失した後、美術館に入ったのでしょう。

別に、「梶コレクション展―色彩の宝石、エマーユの美」もやっていたので、どんなものか見ました。エマーユとは、西洋の七宝です。きれいな、細かく手の込んだ作品が、たくさん並んでいました。梶光夫さんが一人で集められたとのこと。

ん? 梶光夫さんとは、聞いたことがある名前だなあ。「青春の城下町」の梶光夫さんと同名。若い人はこの歌を知らないでしょうが、私が子どもの頃に流行った歌です。昭和39年、東京オリンピックの年です。
私の好きな歌の一つです。♪流れる雲よ城山に 登れば見える君の家 灯りが窓にともるまで 見つめていたっけ会いたくて~。歌詞も旋律もよいですねえ。
梶さんは歌手をやめて、宝石商を継がれたと聞いていました。家に帰ってインターネットで調べたら、やはり同じ人でした。

と書いていたら、11日付けの日経新聞文化欄にご本人が書いておられました。
東京芸術大学美術館の「相国寺展」もよいですよ。

自治体窓口の時短

2025年4月11日   岡本全勝

3月17日の日経新聞夕刊に「自治体窓口 広がる時短」が載っていました。

・・・全国の自治体で開庁時間の短縮や週休3日制の導入を通じ、職員の働き方を改革する動きが広がっている。職員のワークライフバランスを高めつつ、残業代など行政コストを抑える効果がある。自治体では人手不足や採用難が深刻で、働き方改革を通じて優秀な人材を呼び込むねらいだ。

埼玉県志木市は4月から、市役所本庁舎の開庁時間を1時間短縮する。現在は午前8時半から午後5時15分だが、4月以降は午前8時45分〜午後4時半となる。電話での受付時間も同様に短縮する。
時短の狙いは残業の抑制だ。現在の開庁時間は職員の始業・終業時間と同じで、窓口が閉まる直前に住民が飛び込んで来た場合は残業して対応することも珍しくない。受け付け終了後の書類整理もあり、職員の負担感は大きい・・・

私も、以前から疑問に思っていました。開庁時間と職員の勤務時間が同じだと、事前準備と事後処理で、必ず職員の超過勤務が発生します。これまでは、「サービスが当然」という意識だったのでしょうね。
銀行の窓口はずっと以前から、もっと短かったです。

連載「公共を創る」第219回

2025年4月10日   岡本全勝

連載「公共を創る 新たな行政の役割」の第219回「政府の役割の再定義ー政治主導を阻む全会一致の慣習」が、発行されました。

各府省が作った法案を国会に提出できないという不思議なことが起きます。異論があれば、国会で議論すればよいのですが、提出ができないのです。その原因は、前回まで説明した与党事前審査と共に、与党各機関での意思決定の際の全会一致という慣例です。

政治とは、意見の異なる者たちの間で、一定の結論を見いだす過程です。その際に、権威主義や独裁主義の体制では特定の者が結論を決めて押し付けるのに対し、民主主義では構成員が決定権を持つので、まずは議論を尽くして全員が納得するように努めます。しかし、議論しても一致しない場合は、永遠に先送りはできません。そこで、最後は多数決で決めるのが通常です。
民主主義は、それと融和性のある多数決原理と一揃いになることで、初めて実際に運用できる政治形態になるとも言えるのです。国会が、まさにそういう仕組みです。
与党内に異論があると、政府の法案が提出できない、国会審議には入れないことは、日本の政治にとって不幸なことであるだけでなく、行政の運営や、ひいては国民の生活にも悪影響を及ぼしているのではないでしょうか。

次に、官僚の抵抗です。自民党総裁である首相が、与党を従わせることができない、それによって改革を進めることができないことを説明してきました。自民党のような巨大な組織にも、構成員は平等であるというホラクラシーの原理が働くのです。これに対し、官僚は首相の部下ですから、ヒエラルキー原理の下、命令によって従わせることができるはずです。しかし、現実はそうは進みません。第216回で説明した三位一体の改革では、小泉純一郎首相が各省に「廃止し一般財源化すべき国庫補助金を提出するように」と指示したのに、各省は従わなかったのです。

ドイツの社会学者マックス・ウェーバーが「職業としての政治」の中で「政治とは、情熱と判断力を駆使し、硬い板に力を込めてじわじわっと穴をくり貫いていく作業である」と述べたのは有名です。
意見の違いがある場合に、それを集約することが政治の役割です。全員が賛成している状況では、政治家は必要ありません。反対がある場合に、どのようにして正しいと考える政策を実現するか。そこに、政治家の力量が試されます。
日本は成熟社会になりました。かつてのような右肩上がりの財源の分配はできなくなり、他方で「豊かになる」という共通目標がなくなり国民の意見が多様になっています。国際社会では秩序が壊れ、安全への不安が高まっています。このような状況の中で、反対意見がある限り判断を先送りするという対応では、政治は機能せず、国民の支持も回復しないでしょう。

社会的処方

2025年4月10日   岡本全勝

3月17日の朝日新聞夕刊に「健康に「地域のつながり」処方 「社会的処方」、各地で広がる」が載っていました。

・・・医師が処方するものといえば、通常は「薬」だが、最近では「地域のつながり」を処方するのがトレンドだという。市民につながりをもってもらい、健康や幸福度を向上させようというのが目的だ。「社会的処方」と呼ばれるこの取り組みを紹介する。

1月中旬の土曜日、JR豊岡駅前(兵庫県豊岡市)から商店街を10分ほど歩くと、ガラス張りの建物の中に、ずらりと並んだ本が見えてきた。ここは「本と暮らしのあるところ だいかい文庫」という名のシェア型図書館兼ブックカフェだ。
運営するのは、保健所などに勤務する医師で、「一般社団法人 ケアと暮らしの編集社」代表理事の守本陽一さん(31)。2020年12月に立ち上げた。
だいかい文庫は、本を媒介として気兼ねなく入ることのできる空気をつくり、街の人たちの居場所となりながら、医療の専門家に「病気」「孤独・孤立」などを相談できる役割ももつ。必要に応じ、内部や外部の社会資源につなぐ。
守本さんによると、これまでの利用者はのべ約1万9千人。医療の専門家が相談を受ける「居場所の相談所」には、千件超の利用があった。うち200件超が社会的処方として、誰もが講師になれる「みんなのだいかい大学」や、地域の喫茶店などにつながれた・・・

・・・国も社会的処方に注目する。政府は20~23年の「骨太の方針」で、孤独・孤立対策などにからみ、社会的処方の活用をうたう。厚生労働省は、いくつかの自治体でモデル事業を実施。兵庫県養父市は、全国でも珍しい「社会的処方推進課」を設置、地域をつなげる取り組みを進める。

社会的処方とは
2006年にイギリス保健省が推奨、日本でも知られるようになった。医療・福祉・教育・地域活動など様々な職種の人が関わり、患者を取り巻く貧困や孤独、就労、住環境など、健康に影響を及ぼす「健康の社会的決定要因」にアプローチする。単身世帯や独居高齢者の増加による地域社会の希薄化への対応策としても注目されている・・・

自民党・防災体制抜本的強化本部へ出席

2025年4月9日   岡本全勝

今日、4月9日は自民党・防災体制抜本的強化本部に呼ばれて、話をしてきました。
防災庁をつくるに当たって考慮すべき点です。東日本大震災での被災者生活支援本部事務局と復興庁を立ち上げ、拡充・改組した経験を話しました。出席者は熱心に聞いてくださって、質問もたくさん出ました。

私が、強調したのは、次のようなことです。
1 哲学の変更=「国土の復旧」から「暮らしの再建」へ
施設の復旧だけでなく、被災者の生活の目線で。インフラ・住宅の再建だけでは、まちの暮らしは再建できない。産業・なりわいの再生とコミュニティの再建が必要。
人口減少下での、まちの暮らしの再建を考える必要がある。

2 防災庁の設計案=東日本大震災での経験を踏まえると、次のような部局構成にしてはどうか。
(1)内閣府防災部局の充実
(2)復興支援部局の創設=災害復興を支援する組織がない(復興庁では主たる業務)
(3)内閣府原子力防災担当、原子力被災者支援チーム=これらを単独で置くのではなく、防災庁に含める。
(4)復興庁の福島復興部門(将来)=復興庁の見直しの際に、防災庁への移管を検討する。

3 防災庁は窓口の一本化と司令塔機能を
・実働部隊はそれぞれに任せる
・すべてについて生え抜き養成は非効率、各省庁や非営利組織の専門を生かす
・自治体との連携と支援の強化
・大臣や幹部は最低2年以上在席を

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