年別アーカイブ:2025年

連載執筆作業の循環

2025年8月13日   岡本全勝

連載「公共を創る」は、1か月に3回掲載を原則としています。皆さんに読んでいただくのは、ほぼ週に1回です。ところが、原稿執筆は、そんな簡単にはいきません。かつて書いたことがありますが、最近の状況を書いておきます。

ある時点では、次のような状態になります。
私の手元には、ゲラが3回分届いています。1つめは次に掲載される分で、校閲を通り、掲載を待っています。2つめと3つめは、編集長が紙面の形にして、副題などをつけてくださった状態で、校閲を待っている分です。「公共を創る 目次9」を見ていただくと、すでに9月4日まで副題が載っています。

私は、その次の分(4つめ)の原稿を右筆に提出し、加筆を受けます。それが通れば、編集長に提出です。そして、その次の分(5つめ)を執筆します。同時に5回分が進んでいて、執筆だけでなく、ゲラの加筆、右筆意見の反映という作業もあります。頭の中を切り替えないと、混乱します。
時々執筆しながら「これって、どこかに書いたよなあ」と思って探すと、最近に書いたのが見つかることもあります。もっと昔に書いたのは、忘れています。できれば書きためて、「貯金」を持ちたいのですが、難しいです。

1回分は、B5版の紙面で4ページ、6800字余り、400字詰めで17枚です。きちっとは埋まりませんが。ほぼ毎週1回分を書くのは、かなりきついです。読めるような文章になっているのは、ひとえに右筆のおかげです。最近は、私が粗々書いて、右筆が文章にしてくれることが多いです。それに、校閲さんがまちがいを正し、厳しく手を入れてくださいます。

毎回、白紙から執筆するのではありません。「全体の構成」に沿って、目次を作ってあります。さらに、それを細かくした細目次も作ります。入れようと考えている項目のメモや抜き書きを、思いついたときに、原稿の各節に入れてあります。それを基に、文章にしていきます。
私の文章作成法は、「明るい公務員講座 仕事の達人編」「第12講 私の作文術」に書いたので、参考にしてください。

政治の混迷、自民党を支える業界団体の消滅

2025年8月13日   岡本全勝

8月10日の日経新聞「風見鶏」は、山内菜穂子記者の「現役世代、怒りの矛先は何か 減税論が示す自民党政治の限界」でした。
自民党対社会党の対立構図が、はるか過去の話となり、自民党対民主党の対立も野党の多党化で崩れました。そして、自民党を支える業界団体もほぼ消滅し、政党は社会の利害対立、国民の要求をすくい上げることができなくなっています。戦後、ある程度機能した政党政治が、機能しなくなったのです。しかし、各政党は次への転換(政策の提示、国民の不満や意見の吸い上げ、支持者の確保など)に熱心ではないようです。与野党ともに、執行部の責任を問い、交代を議論すること以上に、この役割と支持確保を議論すべきです。

・・・税金は自分たちのために使われていない――。現役世代を中心にこんな怒りが渦巻いている。

現役世代が生活苦などから減税を要求する動きは、昨年末から本格化した「財務省解体デモ」で注目を浴びた。成蹊大の伊藤昌亮教授(社会学)によると、参加者は賃上げを期待しにくい自営業者や主婦、中小企業従業員ら様々だ。
「彼らは労働者ではなく納税者として団結しているため、緊縮財政を象徴する財務省が悪者になった」。労働組合なら企業の経営サイドに要求が向かう。労組に入る労働者が2割を切った今は敵意の対象が政府になるという見方だ。手取りが減る税金や社会保険料がターゲットになりやすい。

京大の諸富徹教授(財政学)は減税の要求に別の背景があると指摘する。これまでの政策決定のしくみが機能しなくなった点だ。
自民党は業界団体が要望する政策を実現し、その見返りに票を集めてきた。組織や団体から距離を置く人が多くなった現在は、業界向けの政策では響かない。結果として「減税のように幅広い人に一挙に利益を与える政策が選ばれやすくなっている」と分析する。

税や社会保険料の負担感を減らすだけでなく、納税への納得感をどう高めていくかも重要になる・・・

470万番達成

2025年8月12日   岡本全勝

この画面の右上につけてあるカウンター。8月11日夜に、470万番を達成しました。夕方確認したときは、あと200ほどでした。朝起きたら、超えていました。

読者から報告があり、22時50分で4700002だったそうです。惜しい。もう一人は、狙ってクリック続けていたそうですが、直前に寝込んだとのこと。残念でした。
460万番は6月6日でした。「カウンターの記録、その2

やはり政策は官僚が決めている?

2025年8月12日   岡本全勝

8月9日の朝日新聞に「コメ足りませんでした 農水次官ら、自民会議で謝罪」が載っていました。

・・・コメの増産に向けた政策転換について、農林水産省は8日、自民党の農林関係政策の会議で説明した。報道陣に公開された冒頭で、渡辺毅事務次官が「コメは足りている」と誤った主張を続けていたとして謝罪した。
渡辺次官は、コメ価格の高騰の要因を検証した調査により、コメ不足はないという誤った前提で行政を進めていたことが明らかになったとした。「この場を借りておわびを申し上げたいと思います。どうもすみませんでした」と述べ、ともに立ち上がった農水省幹部らと頭を下げた・・・

ここで見える構図は、米の生産目標設定とその管理は、官僚に権限と責任があるということです。農水官僚が自民党の部会に対して謝るのは、権限と責任が官僚にあって、政治家にはないということを示しているようです。政治における「官僚主導」は、まだ続いています。
ところで、農水省が謝る相手は、自民党でしょうか、国民でしょうか。

高齢社会対策大綱(2024年9月)

2025年8月11日   岡本全勝

2024年9月に、「高齢社会対策大綱」が閣議決定されました。もう1年近く前のことになります(書こうと思いつつ、放置してありました。いつものことながら反省。このホームページは速報性が売りではないから、よいでしょう)。
紹介したいのは、高齢者対策として、地域における社会参加、その場を作ること、地域の側からも課題解決に高齢者の参加を期待することが、取り上げられていることです。関係か所を引用します。

(3) 地域における社会参加活動の促進
① 多世代による社会参加活動の促進
高齢期における体力的な若返りや長寿化を踏まえ、長くなった人生を豊かに過ごすことができるよう、高齢期においても社会や他者との積極的な関わりを持ち続けられるようにすることが重要である。仕事の中でしか社会とのつながりがない場合には、定年退職とともに望まない孤独や社会的孤立に陥る場合もあり、高齢期を見据えて、高齢期に入る前から地域とのつながりや居場所を持つ機会を増やす取組も求められる。
また、地域社会の観点から見ても、地域を支える人材の高齢化や人手不足が進み、高齢世代から若年世代への役割の継承も課題となっている中で、地域でのつながりや支え合いを促進し、地域社会を将来にわたって持続可能なものとしていくためには、地域の社会課題に関する学びの機会の確保や担い手の育成を図ることが必要である。
こうした観点から、多様で複合化した社会課題に対応していくため、幅広い世代の参画の下、地方公共団体、大学等、企業・団体、NPO、地域住民等の多様な主体の連携により、地域社会の課題解決に取り組むためのプラットフォームの構築や活用の促進を図る。その一環として、幅広い世代から地域社会の担い手を確保するため、地域の仕事や社会活動、学習機会等の情報を一元的に把握でき、それぞれの働き方のニーズや状況に応じて個々の業務・作業等を分担して行うモザイク型のジョブマッチングを含め、多様な活躍の機会が提供される仕組みの構築を図る。こうした仕組みの構築に当たっては、施策分野の壁を越えて分野横断的な活動を行うための中間支援組織の育成・支援を図るとともに、住民の生活圏・経済圏の状況等を踏まえつつ、行政区域を超えた広域的な連携が効果的に行われるよう留意する。

地域での居場所作りについては、こども食堂が高齢者や外国人をも包摂しつつあります。「こども食堂、高齢者や外国人の居場所
内閣府政策統括官(共生・共助担当)は、まさに社会課題を扱う、これからの行政の主役だと、私は考えています。産業振興や行政サービス拡充ではなく、生活者を対象としてその困っていることを解消しようとする行政です。これまでは、このような課題は、個人や家庭の問題として片付けられていました。しかし、よくよく見ると、彼ら彼女らが暮らしにくいのは、社会の側に問題があるとわかったのです。
社会の意識や仕組みなので、行政だけで解決できるものではなく、企業や非営利団体の力も重要ですし、国民の意識が変わる必要があります。