石原信雄さん追想録

日経新聞5月19日の夕刊追想録、「故・石原信雄さん(元内閣官房副長官) 官僚の矜持体現」に、私の発言が引用されています。

・・・国家運営を担う官僚の矜持を体現した存在だった。官僚トップの官房副長官として政治家に耳障りでも官僚としての正論を説く。政治が方向を判断すれば霞が関の声を踏まえバランスよくさばく。歴代首相は首相官邸の要として手放さず、支えた首相は7人を数えた。

「政治主導への過渡期という時代が石原さんを必要とした」。旧自治省で薫陶を受けた岡本全勝元復興次官はこうみる。
時は冷戦終結後、日本は市場開放や自衛隊の海外派遣など通商政策や外交安全保障政策の転換を迫られた。
今なら政治主導で決めることだが、当時の政治にその備えは十分でなく、石原氏は政治判断でも頼られた。湾岸戦争で米国に90億ドル拠出を求められた際は、海部俊樹首相に「やむを得ません」と決断を促し、小沢一郎自民党幹事長から了承を取り付けた・・・
追悼、石原信雄さん