連載「公共を創る」第148回

連載「公共を創る 新たな行政の役割」の第148回「「新しい行政手法」ーNPOとの関係」 が、発行されました。

新しい社会の課題に対する新しい行政手法について議論しています。
この課題の難しさは、どこにもお手本が無いだけでなく、個人や社会の目的が豊かさから幸福さに変わったことについて、政府を含め広く関係者が認識を共有しなければならないこと、その上で社会の仕組みを国民の同意を取りながらより適合したものに変えなければいけないことという二段階で、これまでの通念や成功体験を大きく変更する必要があるからでもあります。
そしてその転換は、大げさに言えば200年ぶり(我が国では150年ぶり)に、人間像と社会像を転換する大作業なのです。その一つは、自立した市民とそれが構成する社会という世界像からの転換です。もうひとつが、政府は個人の自由に干渉しないという関係の見直しです。

新しい課題と手法については、誰がそれを課題として見いだすかという論点もあります。行政が対応に遅れ、非営利団体が先に取り組んでいます。彼らの感度の良さと熱意に、公務員は負けていないでしょうか。