年別アーカイブ:2022年

「曾子三省」

2022年11月29日   岡本全勝

11月28日の肝冷斎「「論語」より「曾子三省」」に、「講演の準備5」を取り上げてもらいました。

「論語」を読み始めると、その冒頭の第四章に「曾子三省」の章がございます。
曾子曰、吾日三省吾身。為人謀而不忠乎、与朋友交而不信乎、伝不習乎。
曾子曰く、吾、日に吾が身を三省す。人のために謀りて忠ならざるか、朋友と交わりて信ならざるか、伝不習か。
曾先生がおっしゃった。「わしは、毎日自分のことを「三省」するんじゃ。他人のために相談にのってまごころを尽くしただろうか、友人たちとの付き合いで信用を失わなかっただろうか、「伝不習」しなかったか。

このあと、難しい説明が続きます。関係の部分は、「伝不習乎」です。
これをどう訓ずるのか。古来、二つの解釈があるそうです。
1.伝え(られ)て習わざるか。 ・・・教えてもらったのに習熟していないのではないか。
2.習わざるを伝えしか。 ・・・(教えてもらって)習熟していないことを教えてしまったのではないか。

私の、講演を終えた後に、その日の出来を振り返えることを、これに当てはめてくださったのです。

韓国、ひとりご飯

2022年11月29日   岡本全勝

11月19日の朝日新聞夕刊に「「悪くないね」 韓国、ひとりご飯の風景 友達がいない人…変わるイメージ」が載っていました。

・・・韓国ではかつて、ひとりでご飯を食べる人は良くないイメージで見られがちだった。「友達がいない人」といった具合に。でも最近は、ずいぶんと様子が変わってきている。

「おひとりさま対応」を売りに店舗を増やしている外食チェーンを、ソウル南部に訪ねた。
韓国で親しまれる「ポッサム」という料理。ゆでた豚肉を、キムチや他の野菜などと食べる。通常は2人分以上からの料理だが、その店先にはこんな表示があった。「1人ポッサム その感動をめざして」
店内にはカウンター席が並ぶ。お昼時、大学生や会社員らが訪れ、定番の「1人ポッサム」を注文していた。スマホ画面に目をやるなどしながら黙々と食事を終え、ささっと出て行く。
就職活動中の金俊怜さん(25)は時々訪れる。「友達がいない人」などと思われないよう、ひとりでの食事は避ける友人らが少なくなかったが、最近はそういうイメージは薄れたと感じる。「他の人の意見に縛られず、食べたいものを食べて、食事に集中できる。友達や家族との食事もいいけれど、自分だけで食べる時間も悪くないですね」
会社員の男性(28)は「前は恥ずかしいイメージもあったけれど、最近はひとりで食べられる店が増えてきた」とうれしそうだ。

韓国では「食事はされましたか」があいさつの言葉になるほどで、一緒に食事をすることで人と人との距離がぐっと近づく。その一方で、ひとりで食事をする人には否定的なイメージがついてまわった。それが変わってきたのはなぜか。
韓国社会の構造的な変化が背景の一つとみられる。少子化が深刻で核家族化も進み、単身世帯が3割以上を占めるようにもなった。
「1人ポッサム」の朴さんは言う。「親の世代は大家族で『みんなで一緒に』という文化だったが、我々の世代は単身世帯が増えて変わった。『個人化』が非常に進んでいる」
「個人化」は、若い世代を象徴するキーワードだと言えそうだ。経済学者で韓国・中央大教授の李正熙さんは「若い世代が就職時に強く望むのは時間通りの退勤。それだけ、自分の時間を大事にしたいということです」と指摘し、ホンパプの一般化の背景に、特に若い世代の価値観の大きな変化を読み取る。

韓国では飲み会で、ビールに焼酎などを混ぜて飲む「爆弾酒」で盛り上がるのが定番だったが、最近はそうしたスタイルになじめない若者も少なくない。50代の公務員は「私が若いころは先輩に『今日はいくぞ』と言われたら、『はい』以外の返事はなかった。今の若い世代にそんな考えは通じません」・・・

最後の段落は、日本と同様ですね。

根津美術館、将軍家の襖絵展

2022年11月28日   岡本全勝

キョーコさんのお供をして、根津美術館の「将軍家の襖絵展」に、行ってきました。将軍家と言っても、室町幕府、足利将軍家です。
その屋敷のふすま絵は残っていませんが、文献から復元した姿を見せてくれます。各部屋に何が書かれていたかが記録されていて(これもすごいことです)、それに近いと思われる現存する絵を展示してあるのです。中国への憧れ、水墨画が主流だったことが分かります。安土桃山時代を経て、このような水墨画と、絢爛たるふすま絵とが描かれるようになったのですね。
もっとも、ロウソクや燭台の光では、私たちが見るようには明るくはなかったでしょう。
展覧会は12月4日までです。

根津美術館の庭は、紅葉の真っ盛りで、たくさんの人で賑わっていました。外国からと思われる人も多かったです。都会の真ん中とは思えない、すてきな場所です。
ただし、庭のあちこちに、日本と東洋の石造や金銅製の古美術品が点在しているのは、よいと思う人と、過剰だと思う人がいるでしょう。

タクシー運転手不足

2022年11月28日   岡本全勝

11月18日の日経新聞が「タクシー運転手、都内は32年ぶり最少 収入低迷響く」を伝えていました。
・・・新型コロナウイルスの影響でタクシードライバーの減少が深刻化している。全国では2021年度末にコロナ禍前の19年度に比べて2割近く減り、減少が続いている。東京都内では32年ぶりに過去最少を更新した。政府が水際対策を緩和し、インバウンド(訪日外国人)の旅行需要の回復が期待される。ドライバー不足が続けばこうした旅行需要などの回復に影を落としかねない・・・

11月20日の朝日新聞は「タクシー運転手、ソウル哀歌」を伝えていました。
・・・空車のタクシーがなかなか来ない。最近、韓国のソウルでよく聞く嘆き節だ。新型コロナ禍の規制がなくなり、街に出る人が増えたが、「市民の足」の担い手は苦境にあるようだ・・・
・・・「タクシー大乱」 韓国メディアには、こんな言葉がおどるようになった。
韓国のタクシーは運賃が割安だ。今のソウルでの初乗り2キロは3800ウォン(約380円)。これでもずいぶん上がったが、韓国国土交通省によると、20分ほど乗った時の料金は、経済協力開発機構(OECD)加盟国の平均の「38%程度」の水準だという。
そんな中をコロナ禍が襲った。その後は、世界的な原材料価格の高騰などで物価高も加速している。「今は、なんとか夫婦で食べていけるぐらいの稼ぎがやっとだよ」。この道で40年のソウル近郊に住むタクシー運転手の男性(73)は言う。現在の月収は、150万〜200万ウォン(約15万〜20万円)程度。息子2人は独立し、教育費などがかからなくなったため生活はできているが、「重労働だし、若い世代はやりたがらないだろうね。昔は基本料金でジャージャー麺を食べ、コーヒーも1杯飲めた。物価が上がった今じゃ、そうもいかない」
ソウル市などによると、タクシー運転手の平均月収は220万〜250万ウォン(約22万〜25万円)程度。ソウル首都圏で家族の暮らしを支えるには十分とは言いがたい。そして、男性が「自分はもう年だから考えなかったけどよく聞くね」と言うのが、運転手たちの「離脱」だ・・・

かつて北欧に行ったときに、タクシー運転手がアジア系の人が多いことに驚きました。移民が就きやすい職業だと言うことでした。低賃金なので、移民の職業になるのでしょう。

官邸一強の弊害

2022年11月28日   岡本全勝

日経新聞は10月31日から5回連続で「ニッポンの統治 官邸1強の後」を連載していました。私の関心分野なので、「ここに書かなければ」と思いつつ、時間が経ってしまいました。記事だけ紹介しておきます。

10月31日「すご腕」雇えぬ政府 人材確保、企業と争奪戦
課長級公務員の給与 米国は日本の2倍、英国は1.2倍
11月1日 霞が関、2カ月無人の「幽霊部屋」 官僚縛る縦割りと兼務
肥大化する内閣官房、10年で定員1.5倍に
11月2日「秘書官政治」が官僚を二分 国を動かす実感どこに
首相秘書官8人体制 「官邸主導」定着で増員傾向
11月3日 草刈り場の霞が関 転職しても役所の仕事
若手キャリア官僚、年100人超の大量退職続く
11月5日 政策決定に空白と困惑 省庁が縄張り返上、押しつけ合い
首相出席の官邸会議、月平均10回超 小泉政権で急増