故・古川貞二郎さん

今日は、古川貞二郎さんのお別れ会に行ってきました。私は、中央省庁改革本部事務局勤務(1998年~2001年)の際に、古川官房副長官にお仕えしました。

その時の仕事は、「省庁改革の現場から」(2001年、ぎょうせい)にまとめました。私たちの任務は、「省庁改革基本法」に定められた方針を、具体化するのが任務です。
事務局は、新しくできる各省を担当する班と、共通事項を担当する班などからなっていました。共通事項の3つは、「内閣および内閣と各省との関係など」「行政の減量(組織などの削減)」「独立行政法人の制度設計」です。
そのうち、内閣などは岡田秀一参事官(経産省、後に経済産業審議官)、独立行政法人は井手憲文参事官(運輸省、後に観光庁長官)で、減量担当が私です。組織削減の難しさは、日経新聞夕刊コラムにも書きました。「鯉が包丁を持つ」。

省庁改革本部は内閣直属だったので、参事官の私の上司は事務局次長・事務局長で、その上が副長官でした。
総理出席の会議で進捗を報告するとともに了解を得るために、事前に副長官に説明に行きます。「君たちも苦労するねえ」と、言葉をかけてもらいました。それだけなら、通常の上司と部下なのですが。
それぞれに難しい仕事で、そう簡単には行きません。会議の席でもそのような話が出ますし、この3人は率直に説明します。すると、後ほど、古川副長官からお叱りを受けます。それが重なると、この3人は自分たちのことを「しかられ3兄弟」と自嘲していました。

省庁改革本部に呼ばれた時、私は43歳。富山県総務部長からの転勤でした。
うまく進んだ話はほとんど覚えていないのですが、このような話は鮮明に覚えています。今となっては、懐かしい思い出です。