サイバー警察局、発足

4月1日に、警察庁にサイバー警察局とサイバー特捜隊が発足しました。朝日新聞「サイバー特捜隊、発足

・・・警察庁の新たな組織、サイバー警察局とサイバー特別捜査隊が1日、発足した。サイバー特捜隊は、都道府県警の監督・調整が従来の役割だった警察庁が自ら捜査を担う初の部隊で、重大な事案に限って捜査する。他国と連携した国際共同捜査にも参加していく・・・
・・・サイバー局は、各局に分かれていたサイバー関係の業務を一元化。約240人体制で情報収集・分析や捜査指揮などにあたる。
サイバー特捜隊は東京都内に拠点をおき、約200人で構成。約半数は東京で勤務、ほかは都道府県にある警察庁の地方機関にいながら兼務し、データ解析などにあたる・・・
・・・今後は重大な事案は警察庁のサイバー特別捜査隊が捜査し、海外との共同作業も担う。警察庁幹部は「これまでは警察庁は窓口に過ぎなかったが、捜査の主体として海外と直接やりとりできるようになり、情報の共有が進む」と話す。
一方、国が自ら捜査する形は日本の警察制度の大きな転換だ。従来、捜査の執行事務は都道府県警が担い、警察庁は指導監督、調整する立場だった・・・

記事に書かれているように、国の機関である警察庁(各省庁に相当。正確には国家公安委員会が省庁に相当)は自らは捜査をしませんでした。戦後改革で警察は自治体警察となり、現在のような分担になりました。しかしサイバー犯罪のように被害地域が特定しにくく、海外からも攻撃される犯罪では、各都道府県警察に委ねるのは限界があります。首都を管轄し規模も飛び抜けて大きい東京都公安委員会(警視庁)に全国のサイバー犯罪を担当させることも選択肢としてはありますが、今回のように国の直轄部隊をつくるほうが合理的でしょう。