家庭科での金融教育

2月12日の読売新聞夕刊1面コラム「よみうり寸評」に、次のような話が載っていました。
・・・受験に必要だからではなく、豊かな人生を送るために勉強するのだとしたら、保健体育、芸術、家庭科は「主要3教科」と呼ばれるはず――高校の英語教師から家庭科教師に転身した経歴を持つ南野忠晴さんは、著書にそう 綴つづ る◆高校の家庭科が男女ともに必修となって約30年がたつ。暮らしの幅広い分野を扱うことから内容は時代とともに変化してきた◆人生100年時代を迎え、新年度からは金融教育にも踏み込む。教科書を開いてみると、株や投資信託を取り上げ、「確実な 儲もう け話はありえない」とリスクにも触れている。ところが教師からは「投資も資産形成も経験はおろか知識もない」と戸惑う声が聞こえてくる・・・

そうですよね。高校で習う数学や物理は知らなくても生きていけますが、消費者教育や家庭生活(家事や子育てなど)は知らないと生きていけません。インターネットのお作法なども、今や必須知識です。
私も学校では教えてもらわず、社会人になって先輩に聞いたりして見よう見まねで身につけました。金融は、銀行に預けることしか知りませんでした。ちなみに、私の高校は課外授業で、洋食のマナーを教えてくれました。これは、自信になりました。

スウェーデンの社会科の教科書を紹介し、人生で挫折した場合などの対応方法を教えるべきだと、連載「公共を創る」で主張してます。
かつては家庭や地域で身につけることができたのですが、今の世の中では無理です。多くの若者、いえすべての若者にとって、高校数学より消費者教育や家庭生活教育の方が重要だと思います。