年別アーカイブ:2021年

市町村アカデミー学長に就任しました

2021年10月14日   岡本全勝

今日10月14日付けで、市町村職員中央研修所(略称、市町村アカデミー)の学長に就任しました。

市町村職員中央研修所は、全国市長会、全国市議会議長会、全国町村会及び全国町村議会議長会の4団体が設立した市町村職員の研修所です。千葉市幕張にあります。姉妹校として、全国市町村国際文化研修所が滋賀県大津市にあります。
自治大学校が自治体の総合研修(階層別研修)を行い、市町村職員中央研修所と全国市町村国際文化研修所が、市町村職員の専門分野の研修を担っています。

私の職歴として、消防大学校校長、自治大学校校長に続く職員研修の職場です。皆さんの期待に応えるように、職員と一緒に努力します。

若者が話せる居場所をつくる

2021年10月13日   岡本全勝

10月8日の読売新聞解説欄に「孤立させない 若者に「居場所」」が載っていました。
・・・中学高校生や20~30歳代の若者が安心して過ごせる「居場所」をつくる動きが、各地に広がっている。家庭の事情や友人関係の悩みを抱えて孤立した状態が続くと、高校中退や就労が困難な状況につながるケースも少なくない。行政と民間団体が連携し、多様な若者支援のあり方を考えていく必要がある。
スタッフや他の利用者とおしゃべりしていると、気が楽になる。家族についての愚痴も言いやすい」
さいたま市のNPO法人「さいたまユースサポートネット」の交流スペースを利用する男性(34)は語る。中学生の頃にいじめに遭い、学校を休みがちだった。高校卒業後はアルバイトなどをしていたが、心身のバランスを崩し、自宅から出られない日々が続いた。現在は就労継続が困難な人を支援する福祉作業所に通っているが、同居する親も経済的に苦しく、家族関係に悩みを抱える・・・

・・・「いじめなどをきっかけに自信を失い、家庭環境に恵まれないなど、様々な『生きづらさ』を抱えて相談の場に来る若者は20歳を過ぎていることが多い。学校を卒業すると社会との接点がなくなり、その期間が長いほど復帰に時間がかかる傾向がある」。さいたまユースの副代表で元公立中養護教諭の金子由美子さんは、そう話す。
特に高校を中退すると、正社員での採用が難しく、公的なサポートを受ける機会も減る。「地域の結びつきが薄れる中、家族自体が孤立し、支援が届かないケースは多い。必要に応じて福祉や医療、就労支援などに結びつける居場所をもっと増やし、周知していく必要がある」と金子さんは訴える・・・

・・・中学高校段階で早期のサポートにつなげることも大切だ。学童保育や児童館がある小学生までに比べて放課後などの受け皿が手薄なことに加え、ひとり親などで困窮する世帯や家族の面倒をみるヤングケアラーが増えている状況もある。
最近注目されているのが、NPO法人などが高校内で生徒を対象に開く「カフェ」。自宅でも教室でもない「第三のスペース」で、相談員やボランティアが雑談を通して生徒と信頼関係を築き、必要に応じて学校にも連絡し、適切な支援につなげる・・・

謝るが認めない日本型謝罪

2021年10月13日   岡本全勝

10月6日の朝日新聞オピニオン欄「その謝罪、何のため」、梁英聖(リャン ヨンソン)さん(反レイシズム情報センター代表)の発言から。

・・・今回のテーマがもし「正しい謝罪のあり方は?」を問う内容なら、答えようがありません。その問題設定自体に、日本で人種差別の言動が止まらない原因の根がある、と思うからです。
「ご迷惑をおかけした」「不愉快な思いをさせた」といった謝罪を、私は「日本型謝罪」と呼んでいます。
欧米では、差別的言動があると、基本的に四つのステップで対処されます。まず(1)事実を調べ、(2)それがルール(社会正義や法)違反と言えるかどうかを判断する。
(1)(2)で差別だと判断された場合に限り、(3)「謝罪や処罰、賠償」と、(4)「再発防止」の策定に進む。
重要なのは、差別かどうか(1)事実と(2)ルールに基づいて判断を下すことです。差別でないなら謝罪などしない。差別なら(3)(4)の責任をとる。選択肢は二つに一つです。

ところが「日本型謝罪」はそのどちらでもない。(1)事実と(2)ルールによる判断を下さないまま、世間や相手の心情に謝罪する。謝るが差別は認めないので、将来も同じことを繰り返す自由が残ります。
(1)事実調査と(2)ルールこそ、将来にわたって差別・人権侵害をさせないという実効的な再発防止につながるわけで、これを回避すれば、何万回でも同じことが起きます・・・

商売、ブームになると飽きられる

2021年10月12日   岡本全勝

10月5日の読売新聞『経営者に聞く」は、回転ずし首位の「スシロー」運営会社の水留浩一社長でした。「いいネタ安く 終わりなき戦い

・・・競争の激化を懸念する声はあります。しかし既存店の売上高は、前年度比プラスを維持しています。店舗数は、現在の約600店から、800店以上に増やせると考えています。
スシローの客単価は1000円超で、それほど高くはない。お客さまには日常の中で楽しんでもらいたいのです。「今日はお母さん、仕事で遅くなったからスシローに行きましょう」という形で、気軽に利用していただきたい。
その意味で、一時のブームにしてはいけないと気をつけています。スシローに行くのが「かっこいい」と捉えられると、いずれ「もう古い」と飽きられてしまいます・・・

・・・<全く未経験の回転ずし業界に転じたのは、幾つか受けた提案の中で、一番可能性があると判断したからだ>
海外の都市を訪れる度に、日本ほど良心的な価格でおいしいものが食べられる国はないと感じていました。安全や衛生、自動化などの技術でも優位性があります。すしは日本起源の料理として知名度があり、うまく輸出できたら高い競争力を発揮するはずだと思ったのです。

製品はコピーされたらおしまいですが、サービスは簡単にまねできません。従業員をトレーニングして味や接客を再現するには、ものすごく手間がかかります。外食をはじめとするサービス産業は、日本から海外に打って出て戦える最後の業界ではないでしょうか。その突破口をスシローが開きたいと考えています・・・

個人による安全網、日中の違い

2021年10月12日   岡本全勝

10月5日の日経新聞オピニオン欄、本社コメンテーターの梶原誠さんによる「恒大が暴く「富む前の老い」」に次のような話が載っています。

世界の株式市場を揺らした中国恒大集団の経営危機が、世界の株式市場を揺らしています。中国国内では、深圳にある恒大本社に人々が詰めかけています。「カネを返せ」と抗議をやめない人、社屋に乗り込む人、抵抗して警官に引きずり出される人。恒大が販売した「理財商品」を購入して財産を失いかねない人たちです。
中国人には、「日本はなぜ失われた30年を、社会不安もなく過ごせたのか」と不思議に思う人もいるそうです。その背景を、梶原さんが説明します。

日本はバブルが崩壊する前に豊かになっていたから、なんとか耐え抜けた。
1990年に家計が保有していた金融資産は1000兆円強。国内総生産(GDP)の2.2倍で、一人あたり800万円強。昨年は2000兆円弱と、GDPの3.7倍、一人あたり1500万円台に増えている。中国も増やしてきたが、2018年の資産は2300兆円台でGDPの1.6倍、一人あたりは170万円弱にとどまる。
中国でのGDPに対する保険料の割合は4.5%で、日本や世界の6割以下。生命保険などの普及が遅れています。