世界銀行セミナー「東日本大震災から10年」に出ました

3月18日、世界銀行の特別セミナーで基調講演をしました。「ビルド・バック・ベター:東日本大震災から10年の歩みと今後の防災のあり方について」。オンラインでの開催です。世界銀行は、世界各国の事業に融資をしていますが、その際に防災の観点も重視しています。東京に、防災ハブという部門があります。

私の出番は10分間。世界に向けての説明、「よりよい復興」が主題なので、次の2点に絞って話しました。
1 10年で、大規模な復興工事を完了したこと。
2 その際に、元に戻すだけでなく、よりよい町づくりを試みたこと。すなわち、津波に強い町づくり(ハード、高台移転やかさ上げ)とともに、暮らしの再建(ソフト、産業再開とコミュニティ再建)へ政策転換を行ったこと。
この内容を10分間で、しかもゆっくり話すのは、けっこう難しいです。
私の発言は日本語で、英語が字幕で出ます。写真や図を元に説明するので、そのスライドが大きく映ります。

主催者の説明
2011年3月11日に発生した東日本大震災は、改めて震災の恐ろしさと事前の備えの重要性を世界中に伝える出来事となりました。この震災を機に、世界銀行は日本政府と連携して東日本大震災からの教訓を報告書にまとめ国内外へ発信しました。
こうした日本の知見を活かしつつ、途上国開発の中で防災を主流化するため、2014年には日本財務省のご支援、ご協力により日本―世界銀行防災共同プログラムが開始され、その実施母体として世界銀行東京防災ハブが世界銀行東京事務所に併設されました。
東日本大震災は、大地震、巨大津波、そして福島第一原発の事故と未曾有の複合災害になりました。大規模災害や、異常気象によって頻発化する豪雨災害、干ばつ等に加え、現在、私たちが直面している世界的な感染症の大流行下において、今後防災対策はどうあるべきか。本セミナーでは、震災から10年となる節目の今、そこから得られた教訓や課題を今後の防災およびビルド・バック・ベター(より良い復興)にどのように活かしていけるのかご議論頂きます。