バチが当たる

8月13日の読売新聞解説欄「バチが当たる 信じる本音は」から。
・・・読売新聞社が今年3~4月に実施した全国世論調査(郵送方式)で、バチがあたることが「ある」と答えた人が76%に上った。単純比較できないが、56年前の1964年調査(面接方式)では「ある」が41%で、半世紀を経て割合が大幅アップした・・・

・・・なぜ、バチがあたるべきだという意見が増えたのか。
近畿大の村山綾准教授(社会心理学)は、社会の仕組みが公正になってきたからだと説く。実際、戦後の社会は男女差別の撤廃など「公正さ」の実現を一つの目標としてきた。社会の仕組みが公正に近づくほど、「不正には罰を」という考えが強くなるというわけだ。
<がんばった人は報われる><悪事は必ず罰せられる>
不正を認めない根底には、多くの人に共通するこれらの感覚がある。社会心理学で「公正世界信念」と呼ばれる心理だ。
ただ、村山准教授は「公正さ」だけでは説明不足だとみる。
「世界は公正だという考えは一定程度成功している人に強く出る。一方、社会・経済的に報われない人は『世界は不公正だ』とみなす傾向があり、不公正な社会を作り出した人には罰が与えられるべきだと考えがちだ。バチが広く受け入れられているのは、不公正な社会への不満が含まれるからだろう」・・・

これだけでも興味深いのですが、次の事実も驚きです。
・・・世論調査結果を年代別にみると、若い世代の方が「バチがあたる」と考える傾向がみられた。18歳から50歳代までの各年代はいずれも80%以上になったが、60歳代は74%、70歳以上は63%だった。1964年調査の傾向は逆で、若い世代ほど「バチがあたる」の回答が減っていた・・・

そして、
・・・バチを信じる心には、格差への不満、他人への処罰欲求といった現代人特有の意識が隠れているのかもしれない。「バチがあたる」を「バチがあたれ」と読み替えられるならば、単なる迷信のなごりと軽く見ないほうが良さそうだ・・・
これだと、困ります。