年別アーカイブ:2019年

内堀・福島県知事「被災の地から復興の地へ」

2019年3月1日   岡本全勝

3月1日の日経新聞「私見卓見」は、内堀雅雄・福島県知事の「世界の発展に挑む福島」でした。
・・・3月11日で東日本大震災から8年になる。国内外の温かい支援と県民の懸命な努力で、福島県の復興は着実に前進している。東京電力福島第1原子力発電所の事故に伴う避難指示解除は進み、県産農産物輸出量や外国人観光客数も震災前の水準を超えた。原発事故対応の拠点となった日本を代表するサッカー施設、Jヴィレッジも再始動した。
ただ、地震、津波、原発事故という複合災害からの復興の道のりは険しく・・・
原文をお読みください。

孤立無業

2019年3月1日   岡本全勝

読売新聞月曜文化欄に、玄田有史・東大教授が「孤立無業」を連載しておられます。例えば、2月25日の記事から。

20~59歳の未婚無業者(在学中を除く)のうち、ふだんずっと一人か、家族以外の一緒にいる人がいない人々の状況をさして「孤立無業」と呼んでおられます。引きこもりやニート(若者無業者)です。2016年時点で、150万人にも上ります。
この研究を始められたのは、引きこもりの存在からです。引きこもりの状況を客観的に把握するのは難しいのですが、孤立無業は社会生活基本調査から把握できます。

かつて、引きこもりは男性、高校中退のひとが多いといわれたのですが、近年では男女差はなく、むしろ高学歴の大学・大学院卒の未婚無業者が、孤立無業者になりやすいのです。そして、30代以上の孤立無業者が増えています。
このホームページでも取り上げているように、新しい社会の大きな問題です。

福島県民世論調査「復興の筋道ついた」52%に

2019年2月28日   岡本全勝

今朝2月28日の朝日新聞に「復興「道筋ついた」52% 初めて半数超える 福島県民世論調査」が載っていました。
まだ半数とはいえ、私たちの仕事を評価していただけました。記事についている表を見ていただくと、当初1割に満たなかった評価が、ここまで上がりました。
現地で、そして東京で、復興に携わっている関係者にとって、励みになります。ありがとうございます。
もちろん、この世論調査にもでているように、暮らしを取り戻すには、まだまだ時間がかかります。しかし、現地の人たちと、私たちの考えがかみ合うと、仕事は進めやすいです。

かつて、復興庁が発足した当初は、被災地で評価が低かったのですが、仕事を進めていくうちに、理解が深まりました。現場で復興が進んでいなくても(困難な仕事の場合は、そう簡単に成果は出ません)、地元の方との意思疎通ができれば、私たちに自信ができるとともに、仕事は進めやすくなります。「復興庁の評価2014年、河北新報」「2014年、毎日新聞

2月も終わり

2019年2月28日   岡本全勝

きょうで、2月も終わります。毎年、2月は早いですね。もっとも、毎月のように「時間が経つのは早い」と書いていますが(苦笑)。

わが家の玄関の椿は、5~10この花を咲かせています。夏に枝を切って、風通しを良くしたので、見栄えは良いです。今回は、切りすぎないように注意したのですが。
お向かいの園芸の専門家によると、今年はどこの椿も、花の数が少ないとのこと。「昨夏の雨と暑さではないか」と言っておられます。
ご近所の、ミモザは早くも鮮やかな黄色い花をつけています。
福島でも、昼はコートなしで歩けます。梅も咲き始めました。

山崎正和さん「平成と日本人」

2019年2月27日   岡本全勝

2月24日の読売新聞1面コラム「平成と日本人 激動期経て生き方に変化」で、山崎正和さんが、鋭い分析をしておられます。

・・・他方、平成の30年は自然災害と経済低迷によって、いわば両手打ちを食らって手荒く始まった。災害と経済には似たところがあって、どちらも人為の力で対処できない面がある。人が自分の生き方を変え、環境と運命に適合していく知恵が必要になるのである。
その点、平成の日本人は災害について素晴らしい反応を見せた。阪神淡路、東日本、熊本などの大震災、中国地方の水害を含めて、平成の災害では全国規模の市民の自発的支援活動が一般化した。年齢や階層を問わぬ市民が私費で参加し、それを周旋、組織する専門家の民間活動団体(NPO)も結成された。明治以来の近代社会の中で、血縁地縁によらない相互扶助が習慣化したのは最初ではないだろうか。

これに対して経済の方は、不況、低成長を長らく嘆かれながら、それにしてはよく安定しているというのが、庶民の実感だと言えそうである。失業者数も少なく、倒産社数も突出せず、住宅や高額商品のローン負債者の群れも目立たない。何と言っても、アメリカや中国のような所得格差の天文学的な開きは日本には認められないのである。

明らかに経済の面でも、日本人は平成の直前頃から生き方を変え、大量生産、効率主義からの自発的な転換を図っていた。物質の消費よりは情報の享受に関心を持ち、趣味、観光、スポーツなど、文化活動により多くの時間を費やす傾向を強めてきた・・・

・・・平成の30年を見渡したとき、GDPを比較すると日本の国力が相対的に低下したことは疑いない。日米中の3国の動向を比較しても、そのことははっきりしている。GDP至上主義者は落胆するだろうが、その代わり、今日の日本には明治以来のいつの時代にもなかった、誇るべき国威が新しく芽生えているように思われてならない。
ほかでもなく、日本人が今風に言えば「生きざま」を変えて、生活の文化を磨き、他人への配慮を強め、社会関係の質を高めようとしてきたことの結実である・・・

山崎先生の評論は、いつものことですが、視野の広いそして鋭い分析に脱帽します。原文をお読みください。