データの国際管理

4月29日の日経新聞オピニオン欄、ジリアン・テット、ファイナンシャルタイムズ編集長の「データに国際的枠組みを」から。

・・・第2次世界大戦末期の1944年、国際通貨制度を安定させる枠組みの構築を目指し、連合国の代表が米ニューハンプシャー州ブレトンウッズに集まった。
参加者たちは平和の促進と経済の成長にはお金の流れを監視することが欠かせないと考えた。戦争が終結すれば世界経済を再生しなければならず、そのための国際組織が必要だと考えたのは当然かもしれない。国際通貨基金(IMF)の創設が決まり、以来数十年、何とか目的が果たされてきた。
75年間の国際協調はたたえられるが、IMFは今やお金以外にも目を向けるべきではないか・・・
・・・昨年のデジタル経済に関するIMFのセミナーで、バルシリー氏はIMFがデータ規制で各国の協調を促し、さらにIT(情報技術)の発展が社会や経済にもたらす影響に対しても国際戦略を策定する時が来たと主張した。同氏によると、米S&P500種株価指数の構成銘柄の企業価値のうち、1976年時点で16%が無形資産だったが、現在は90%近くに上る。
これはデータ管理が重要な政策課題になったということだ・・・

かつて経済力は、資源であり、生産品・生産力でした。次に、お金でした。それも、蓄えているだけではダメで、どのように流通させるかです。
ストックとともにフローが、重要になりました。そして、いまは、情報です。
記事にもあるように、モノでなく無形資産(情報)に価値が移っているのです。これも持っているだけではダメで、早く入手し、読み取り、どのように使うかです。
価値が、見えるものから見えないものへと転換しています。そして、ストックでなくフローにとです。