夢と計画と構想2

夢と計画と構想」の続きです。
私たち行政の世界でも企業の世界でも、上に立つ人、新しいことを実現する人には、この「構想力」と「実現する力量」が必要です。

ここで注目したいのは、後者の「実現する力量」です。先を読み、構想を練ったあと、関係者を説得し、賛成者を増やしていく課程です。よい計画や構想を立てることは、かなりの人ができます。しかし、この「計画・企画を実現する力」は難しいです。

その際には、周りの人を巻き込む能力が必要です。関係者を納得させ、実現に向けて進めなければなりません。一人で「私が正しい」と言っても、進みません。すると、「あの人の言うことなら」といわれるように、支持者を増やさなければならないのです。
そのためには、小さなことから始めて、難しいことを実現してみせる。そして信頼を増やしていくことが必要です。ここは、政治の世界です。

自然科学の世界では、仮説を立て、実験を繰り返すことで、実証することができます。しかし、行政や企業の世界では、関係者の理解を得ないと実現しないのです。
(以下、蛇足のことながら)
逆に、変な案でも、関係者に支持されると実現してしまいます。戦争、無責任な政策(例えば財源裏打ちのないばらまき)、ポピュリズム、売れない製品など。この項続く