慶應大学、公共政策論第9回目

公共政策論も、第9回目。
前回、企業の方に、企業の社会的貢献を話してもらったので、まずはそれのおさらい。

さらに、これまでの私の講義の全体像を、図示して解説しました。
新しい社会のリスクが生まれていること、個人の責任だと思われていた問題が社会の課題になっていること。
他方で、社会・公共空間は行政だけが責任を持つのではなく、企業も非営利組織も重要な主体であること。
すると、官民二元論ではなく、官共私三元論がふさわしいこと。
その変化の背景には、自立した市民による社会という近代市民国家像から、自立できない人もいることが発見されたこと。労働者、病人、障害者、子供、高齢者、消費者・・・。それを救うのが公共の役割となったこと、などなど。
この視点からは、これまでの公共政策論は行政が主で、狭いこと。これからは、3つの主体による課題解決、さらには3主体の協働をどのように進めるかが重要になる。

これで、全体像が見えたでしょう。学生諸君も、理解しやすくなったと思います。