年別アーカイブ:2017年

災害からの産業復旧、グループ補助金

2017年4月18日   岡本全勝

4月17日の日経新聞に熊本地震1年として「グループ補助金、復興に光」が解説されていました。熊本地震でも、国のグループ補助金制度を生かして、工場や店舗を再建する動きが本格化しているとのことです。

この補助金は、東日本大震災の際に、経産省中小企業庁が創ってくれました。それまでは、災害からの復旧は事業主の自己責任でした。国は低利融資くらいしか支援をしませんでした。日本は自由主義経済・資本主義の国ですから、当然と言えば当然です。しかし、この被災地では、商店がなければ買い物もできず、工場が再開されないと働く場もないのです。経産省と財務省の大英断だったと私は評価しています。

記事では、東日本大震災での実績も載っています。その後順調に経営している企業がある一方で、経営破綻した企業もあります。そこで指摘されていることは、災害に遭う前から経営が苦しかった企業が設備を復旧しても、経営が良くなるわけではないことです。
ここは、難しいところです。売り上げを伸ばすために、復興庁では「結いの場」など、大手企業の協力を得て新商品開発や取引先拡大の支援をしています。「政府が取り組んでいる産業復興策

北国の春

2017年4月18日   岡本全勝

北関東から南東北は、いま桜前線が上昇中です。新幹線の窓からは、里や山の木々の若葉と桜がきれいです。福島も、桜が満開になりつつあります。先週はコートが必要だったのですが、暖かくなりました。
北国では、桜と、梅や桃も一緒に咲きます。白くて目立つのは木蓮とコブシでしょう。黄色は、レンギョウでしょう。春を感じます。このあと、枝垂れ桜も咲きます。

日米経済摩擦の歴史

2017年4月17日   岡本全勝

4月14日の日経新聞の経済教室に、細川昌彦・中部大学特任教授が「日米経済対話の焦点 WTOの補強主眼に」を書いておられます。内容は、記事を読んでいただくとして。「世界の通商システムの変遷」という、日米間協議と多国間協議の年表がついています。
1981年からの日米間の経済摩擦、自動車などの自主規制、半導体協定、構造協議など、若い人は知らないであろう衝突と克服の歴史が載っています。
もっとも、この年表だけでは、経緯や内容、その影響はわからないので、別途その解説が欲しいですね。

この歴史を見ると、製造業の競争力を失うアメリカに対し、日本が安くて優秀な労働力と優れた技術で攻め込む構図でした。しかし今や、日本を追いかけてきたアジア各国がかつての日本の立場にあり、日本は当時のアメリカのように守勢に立っています。
さて、このあと日本の産業は、どのような道を歩むのか。今までの路線は続かないこと、アメリカのまねは難しいことは明白です。第三の道を探さなければなりません。

プロテスタンティズム

2017年4月17日   岡本全勝

深井智朗著『プロテスタンティズム 宗教改革から現代政治まで』(2017年、中公新書)が勉強になりました。
ルターが、1517年にキリスト教の宗教改革を始めて、今年で500年です。宗教改革は歴史で習います。この本は、そのプロテスタントの始まりから、その後の社会での位置づけや果たした機能を解説しています。ルターの改革の呼びかけが、政治に利用されたこと、それを受け入れるだけの社会の変化があったこと。
その後のプロテスタントの中で、大きく2つの流れがあること。一つは政治と一体となった支配者の教会(ドイツやイギリス国教会)であり、もう一つは政治とは距離を置く自発的結社としての教会(ピューリタンなど)です。そして、前者は保守としてのプロテスタントに、後者はリベラルとしてのプロテスタントとなります。

そのほかまだまだ、なるほどと思うことが書かれています。プロテスタントと西欧政治の関係、プロテスタントから見た西欧社会の文化人類学ともいうべき分析です。
マックス・ヴェーバーの「プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神」は有名ですが、それよりはるかに、政治や社会の分析に成功していると思います。しかも、読みやすいです。お勧めです。

企業の従業員によるボランティア活動

2017年4月17日   岡本全勝

「企業ボランティア・アワード」って、ご存じですか。
東京ボランティア・市民活動センターが行っている事業で、「都内の企業で働いている人たちによる非営利団体でのボランティア活動を表彰し、広く社会に広報することによって、企業人のボランティア活動への参加や企業と非営利団体の協働を促進することを目的とした事業」です。このほど、第2回の受賞企業が発表されました。
どのような企業のボランティア活動が受賞したかは、それぞれの紹介を見てください。

ここでは、MS&AD インシュアランス グループ(三井住友海上火災保険・あいおいニッセイ同和損害保険)の「世界の子どもたちへ編み物作品を贈ろう」プロジェクトを紹介します。読んでいただくとわかるように、従業員たちが始めた編み物を送る支援は、企業の枠を越えて、編み手のボランティア、その人たちとの連携、輸送など、たくさんの人と企業を巻き込んだ活動になっています。

個人ボランティアでは、限界があります。その人たちをどのように束ねるか。連携や協同が重要です。企業ボランティアは、組織と継続性があるので、期待できますね。