年別アーカイブ:2017年

流れる時間に節をつける

2017年6月4日   岡本全勝

時間が経つのは、早いです。先日、大型連休だと思っていたら、もう6月です。
毎日、さまざまな方が訪ねてきてくださり、昼も夜も忙しいです。休日は相変わらず、授業の準備と原稿に追われています。5月は授業以外に、3回講演に行きました。お呼びがあることは、良いこととしましょう。

「何もしないうちに5月が過ぎた」と思って手帳を見たら、結構いろんなことをしています。このような「振り返りの時間」を持たないと、時に流されてしまいますね。切れ目のない、かつ何でも流し去る「時間の流れ」。それに、竹にあるような「節」をつける。そして、意味をもたせるのは、手帳による振り返りでしょう。

大学の授業は、公共政策論と地方自治論それぞれ7回が過ぎ、折り返し点です。当初考えた計画を、少し変えて進めています。学生たちの反応と関心を見て、重点を絞っているのです。
当初から、基礎的な知識は指定した「準教科書」で学んでもらい、私の授業では重要なポイントとともに「ものの見方や考え方」をお教えしますと宣言してあります。
授業では毎回、出席カードに意見や疑問を書いてもらいます。その記述(約70人と50人分)を読むと、学生たちの反応が良いのがわかります。これはうれしいことなのですが、それに答えようとすると、ますます「今の話題」や「最新の争点」に話が進みます。すると、レジュメと資料の準備に時間がかかるのです。
教科書を読むといった授業なら、楽ができるのですが。

本屋で面白い本をいくつも見つけ、書評で気になった本をアマゾンで発注してしまい、身動きがとれなくなっています。自業自得、苦笑。

福島復興再生総局幹部会合

2017年6月3日   岡本全勝

今日は、福島で、福島復興再生総局幹部会合を開きました。吉野大臣が就任され、新しいメンバーで、取り組みの実績と今後の課題を確認しました。
この組織は、福島復興のために、現地にある国の3つの機関(福島復興局、環境再生事務所、原子力災害現地対策本部)を統轄するものです。私が事務局長で、毎週関係者に集まってもらい、情報交換と統一のとれた対応ができるようにしています。縦割りの弊害が起きないようにです。県庁との連絡も密にしています。
今日は、大臣や副大臣に集まってもらい、意見交換をしました。各省から政務職が集まる、それも福島の現地で行うことに、意義があります。

この春に、避難指示が解除できる地区は解除しました。その地区に、にぎわいを取り戻すことが必要です。他方、まだ帰還困難な地区では、復興拠点をつくることにしています。除染はかなり進みましたが、その土などを中間貯蔵施設に運び込む必要があります。黒いフレコンバッグが積まれていると、復興の妨げです。そして、引き続き被災者の支援をすることが必要です。

ドイツ陸軍の失敗

2017年6月2日   岡本全勝

大木毅著『灰緑色の戦史――ドイツ国防軍の興亡』(2017年、作品社)を読みました。「無敵の軍隊」の虚像が、剥がされます。
子供の頃、「ドイツ陸軍、日本海軍はとても強かった」と教えられました。「アメリカの物量に負けた」ともです。そのような俗説、神話が普及していたのでしょうね。
高校生の時に、日本軍の戦記物が好きな友人がいて、その影響でいくつか関係の本を読みました。
しかし、もう少し客観的な本を読んだのは、大学生の時です。決定打は、有名な『失敗の本質―日本軍の組織論的研究』(1984年、ダイヤモンド社。中公文庫に採録)です。日本軍の失敗が、明らかにされます。

ミッドウェー海戦も、物量では日本海軍の方がアメリカ海軍を上回っていました。負けたのは作戦の失敗です。いくらドイツ陸軍、日本海軍が強いと言っても、結果として負けているのですから、強くなかったことは証明されています。神様が、イタズラをしたわけではありません。
そもそも、物量において圧倒的に差があることは、開戦前から分かっていたことです。分かっていながら戦争をする。これほど不合理なことはありません。
結果は、あのひどい敗戦。国民は空襲やその後の混乱で、戦死、飢餓など塗炭の苦しみを受けました。戦争孤児もたくさん生まれました。軍隊はお取りつぶし。アジア各国にも大変な被害を与え、後世の日本国民にその「負の遺産」を半永久的に負わせることになったのです。戦争指導者の責任は、追及されてしかるべきです。

ドイツにしろ日本にしろ、負け戦の物語を読むことは、楽しくありません。勝った戦争は、勇敢な兵隊と有能な指揮官がいてと、楽しいですが。しかし、負け戦にこそ、学ぶべきことはあります。

総理との面談

2017年6月1日   岡本全勝

今日は官邸に行って、総理にお会いしてきました。内閣官房参与としての仕事です(総理動静)。
先日、日経新聞に、「岡本全勝前復興次官は「首相と会うのは被災地の現場視察のときだけ」と話す」(5月19日の記事)と、書かれたばかりなのですが(苦笑)。

全国避難者数調査

2017年5月31日   岡本全勝

平成29年4月時点の、全国避難者数調査がまとまりました。復興庁発表資料
それによると、総数は9万7千人で、初めて10万人を割りました。当初の避難者数は、推計で47万人でした。6年かけて、ようやくこの数字になりました。しかし、まだ10万人近くの人が、避難しておられます。また、全国で千を越える市町村におられます。
地震津波被害地では、住宅の復興が進んでいるので、この数字は急速に減ると思います。もっとも、原発被災地は別です。