官僚の信頼を低下させたもの

朝日新聞連載「平成経済 グローバル化と危機」、12月3日は「大蔵接待「料亭は飽きた」」でした。
内容は、原文を読んでいただくとして。1990年代に、官僚への信頼が急速に低下しました。
その要因の一つは機能であり、もう一つは清潔さでしょう。
機能については、明治以来、先進国の先端行政を輸入し、効率的に日本に広めることに、官僚機構は良く役割を果たしました。
しかし、先進国に追いついたことで、この手法は終わりました。官僚主導、行政指導、護送船団行政は、時代遅れになったときに、批判されるものとして使われた言葉です。
新しい国家目標、新しい手法を提示できなかったのです。変わらなければならないときに、変えることができなかったのです。
清潔さについては、かつては「官僚は安い給料で夜遅くまで、国家のために働く」という評価を受けていました。その信頼が、記事にあるような一部の官僚の非常識な行動で、崩れてしまったのです。

新しい時代での役割を考え、国民の信頼を取り戻すこと。これが、官僚に期待されています。