「先送り」から「先取り」へ

12月2日の日経新聞1面「ポスト平成 新しい日本へ」、原田亮介・論説委員長の「「先送り」から「先取り」の時代へ」から。
・・・平成が2019年4月末で終わる。何度も危機に見舞われた停滞の時代である。1945年以降の昭和が復興と高度成長の時代だったのとは対照的だ。
経済の停滞は金利の動きで明らかだ。長期金利は改元の翌年秋、8%台のピークを付けた。その後は急坂を転げ落ちるように下がり続け、山一証券などが破綻した97年に1%台に突入した。以後20年、超低金利がすっかり定着したのである。
停滞が続いた理由は何か。不良債権問題が典型だが、政府も銀行も企業も、問題解決を「先送り」し、無駄に時間を費やしたからではないか。
地価がまた上がるという希望的観測に頼ったり、自らの責任を免れるために痛みを伴う解決に逃げ腰になったり。結局、金融危機から脱出するのに平成の前半15年間が、まるまる消えていった・・・

「先送りから先取りへ」は、簡潔で良い表現ですね。原文をお読みください。