集団移転、コミュニティ維持

2月20日の日経新聞「災害考」は「集団移転、孤立防げ。コミュニティの維持」でした。このホームページでも何度か取り上げた、東松島市のあおい地区です。自宅再建273世帯と災害公営住宅307世帯、合計580世帯の新しくできた街です。
・・・移転予定者も参加して「まちづくり整備協議会」を設立した。街並みや居住ルール、集会所や公園、トイレなど公共施設の設計……。行政を交えた専門部会や、「井戸端会議」と題した住民同士の意見交換会は300回を超えた。
具体的な区画決定も行政任せにせず、同じ区画に入りたい世帯が近くになるようにした。認知症の家族がいる世帯は、近隣の目が届きやすい角地を割り当て地域で見守るといった住民のアイデアを採用。回覧板を回すグループが違っても、道路を挟んで向き合う世帯とはゴミ置き場の清掃グループとして交流するようにもした・・・

私も、お話を聞きました。1年間に100回の会合を持ったそうです。しかも、市内6か所の仮設住宅団地から、平日夕方に市役所会議室に集まってです。会長のコツは、「みんなの話を聞くこと」だそうです。
これだけの努力があって、コミュニティが作られているのです。お金を出せばできるものではありません、市役所が指示すればできるものでもありません。住民が積み重ねることでできるものです。それを、行政が支援することはできます。