7月29日の朝日新聞オピニオン欄「それって不謹慎ですか」、マッド・アマノさんの発言から。
・・・日本には謝罪文化っていうのがある。企業が不祥事を起こすと、記者会見で幹部たちが雁首そろえて謝る、あれだよ。薬害事件で、突然、製薬会社の幹部数人が、一斉に額が床につくほど土下座した。これには本当に驚いた。
謝らないことには、世間が収まらない。「まず謝っちゃおう」というパフォーマンス、儀式だね。これで人々は留飲を下げるわけだ。でも謝ったからといって自らの責任を認めたわけではない。こんな目くらまし、僕は納得いかないよ。
こういう下地があるから「不謹慎だ」と批判されると、すぐ謝っちゃうんじゃないの。攻める方もおもしろがってやる。どちらも理詰めでは論争しない。これは日本人が最も不得意なんだ。
アメリカに10年ほど家族と住んでいたことがある。謝罪会見なんて一切、見たことない。とにかく交通事故でも謝ったらだめ、と友人からよく言われた・・・
・・・私ですか? 外では謝らないけどね、家では妻や息子にいつも謝っています。謝らないと収拾がつかなくなる。だから家庭の平和のためにね・・・
年別アーカイブ:2016年
人手をかけるほど悪くなる文章、サラリーマンジャーナリストの限界
朝日新聞7月28日論壇時評、小熊英二さんの「メディアの萎縮 まずい報道、連帯で脱せ」から。落語の「目黒のサンマ」を紹介したあと。
・・・こんな話をするのは、昨今の報道に、これに通ずる傾向があるからだ。たしかに「間違い」はない。人手も予算もかけている。しかし「まずい」のだ。
ときどき、へたに人手や時間をかけるより、少人数で素早く作った方が、シャープな番組や記事ができることがある。「どこからも文句が出ないように」という姿勢でチェックを重ねたりすると、それこそ脂と骨を全部抜いたような報道になったりするからだ。この問題は、組織が大きくなると起こりやすい・・・
ええ、国会答弁案も、作成過程でたくさんの人の手が入ると、問題はないけれど何を言いたいのか分からない文章になります。
このあと、次のようなもっと重要な指摘が書かれています。
・・・大手の方が保身的だという傾向はもちろんある。だが国連人権理事会特別報告者として来日したデービッド・ケイは別の原因を指摘する。それは「連帯」と「独立」の欠如である。
ケイはいう。日本では「ジャーナリスト間での仲間意識が感じられません」。主要メディアは自社の特権を守るため、独立系メディアを記者クラブから排除している。そこにはジャーナリストどうしが連帯する仕組みがない。連帯意識がないから、ミスを犯すと、他の記者や他の新聞社から攻撃をあびる。彼らは連帯して権威と闘うよりも、それぞれが権威に頼ることを選びがちとなってしまう。
つまり連帯がないから、独立もできない。この傾向は、大手としての権威に頼っていたメディアの方が強いだろう・・・
福島、国と地方の協議会
今日7月31日は、福島市で、国と地方の協議会(原子力災害からの福島復興再生協議会)を開きました。国からは、復興の進捗状況を報告し、県や地元団体からは、問題点や要望をもらいました。復興はまだまだですが、地域ごとの課題や、テーマごとの課題が見えてきて、議論が具体的かつ建設的になってきました。課題が明らかになり、それを誰がどのように対応するのか、そして時期の見通しが立つと、関係者に納得してもらえます。
このような、大臣や知事、市町村長が定期的に会合を重ねることは、重要な意義があります。課題一つひとつで面会していたり、そのたびごとに会議を設営していると、けっこうな手間になります。このように、定例化しておくと、関係者がそれを頭に入れて作業をするので、効率的で合理的です。難しい課題、関係者が複雑な場合には、このような議論の場の設営も重要な「段取り」なのです。そして、この会議は国の責任を表すために、国が設営し福島で開催しています。
資料は、追って復興庁のホームページに載せます。
復興がつくった新しい行政
東日本大震災の被災者支援や復興に際して、これまでにない政策をつくり、またこれまでにない手法を生みました。
一言でいうと、「国土の復旧から暮らしの再建へ」です。そして、政策が広がったことで、それを実現する主体も、手法も広がりました。公共を支える3つの主体の協働です。
拙著『復興が日本を変える』に詳しく書きました。わかりやすく図表にしたので、ここに載せておきます。(2016年7月31日)
人に会うのが仕事
平日の夜は、福島、東京とも数週間先まで「売れて」しまい、休日を当てています(とほほ)。研究者、マスコミ、苦労をかけた元職員、引き合わせてめでたく結婚した夫婦・・・。
土日の方が、お互い日程を合わせやすく、ゆっくりと話すことができます。仕事から派生した付き合いですが、いろんな人と知り合いになったものです。平日の昼にしろ夜にしろ、そして休日にしろ、人と会うのが仕事ですね。とはいえ、土日のどちらか1日は、午前中を孫の遊び相手として期待されていて、これは疲れます。そして、両日とも昼から飲むと、減量にならず・・・。
他方、「副業」の方は、連載は初級編を脱稿したので、しばらくは、締めきりが追いかけてきません。しかし、続く中級編の骨格を、つくらなければなりません。いくつか講演も引き受けていて、その準備が必要です。さらに、違う次なるテーマも勉強を始めたので(乞うご期待)、この夏もそんなにゆっくりしてはいられません。
非常勤職員になったので、平日に時間がとれると考えていたのですが、甘かったです。仕事を助けてくれる職員と日程を管理してくれている職員に、毎日「なんやこの日程は。詰め込みすぎ」と笑いながら愚痴をこぼします。二人とも笑っていますが、顔には「全勝局長が、自分で入れた案件や面会ばかりですよ」と書いてあります。苦笑。


