小説は読まない。たまった本の処理

小説は、めったに読みません。というより、そんな時間がないのです。時間があれば、ほかのことに使いたい。それに、小説より現実の方がもっと複雑で、奇々怪々で、奥深いのです。小説のように、単純明快には行かないのです。登場人物も、もっと多いです。困ったことも多いです。
といいつつ、エリス・ピーターズの推理小説「修道士カドフェル」シリーズを、4冊ほど読みました。あるところで紹介されていたのと、中世イングランドが舞台なので、興味を持ちました。読み始めると、結構引き込まれますね。推理小説なので筋書きが重要ですが、修道院の情景や夕方の空の描写、若い二人の心の表現など、著者の繊細さも魅力です。もっとも、私はそのようなところはほとんど読み飛ばして、先を追ってしまいます。まだまだ続編を読みたいのですが、ほかの本を読めないので、ひとまず中断します。
1冊目は買ったのですが、2冊目からは図書館で借りました。文庫本なので安いのですが、書斎の本をこれ以上増やしたくないので。「本は図書館で借りて読む」という友人が何人かいます。それぞれけっこうな読書家なのですが、置く場所がないというのが理由です。
別の友人は、退職を機に、本と資料を職場から引き取るため、家の近くにアパートを借りたそうです。うらやましいと思いつつ、我が身を振り返ると、「たぶんその本と資料は、2度と目を通さないだろうなあ」と冷静に想像しました(失礼)。それら資料を基に原稿を書くなら、使うのでしょうが。お互い本好き、捨てられない性分の短所です。