5年目の3月11日

今日は、5年目の3月11日です。各地で追悼式典が開かれました。政府の追悼式天皇陛下のお言葉関連の総理官邸ホームページ

各新聞、放送局が、たくさんの記事や番組を組んでいます。ありがたいことです。そのうちの一つは、亡くなられた方々を追悼するもの。もう一つは、復興の現状を伝えるものです。5年経つのは、早かったです。しかし、肉親を亡くされた方にとって、まだ昨日のことでしょう。悲しみは、減ることはありません。私たちにできることは、一日も早く復興することであり、次の災害に備えることです。
報道が伝えるように、まだ復興は道半ばです。「遅い」とおっしゃる方もいます。しかし、元の土地に再建できない事情から、今回の復興は時間がかかります。5年前の惨状を見た私としては、正直、5年後にここまで復興するとは思いませんでした。これは、当時現場を見た多くの関係者、記者さんたちの共通した意見です。
昨日10日は、夕方から総理官邸で、復興推進会議を開き、現状を報告するとともに、後期5か年の基本方針を決定しました(関係資料)。事業の進捗状況をなるべく数値化し、見えるようにして随時公表するとともに、今後の方向性も明示する。日本で一番開かれた、わかりやすい行政を実行しているつもりです。総理はその後、記者会見をされました。
私は、東北新幹線で仙台へ。11日は早朝から、同友会の被災地視察に同行。午後は、同友会の追悼シンポジウムで、基調報告をし、セッションに出席しました。経済同友会は、発災以来、イッポイッポニッポンをはじめとした、大きな被災地支援をしてくださっています。その一端は、拙著でも紹介しました。また、今後の産業復興と新たな振興には、企業の支援が必要です。今日は、お礼を申し上げるとともに、お願いをしてきました。登壇者の一人、大山健太郎・アイリスオーヤマ社長は、今月ちょうど、日経新聞に「私の履歴書」を書いておられます。今日の原稿では、「・・・なりわいの復興を進めるために、2016年4月から5年間、復興・創生期間として政府は6兆円超の予算を付けてくれた。私たち被災地の起業家が踏ん張るべき時だ・・・」と書いてくださいました。そうなのです、行政が補助金で支援している限りは、産業の自立はないのです。
明日12日は、13日の大船渡市での式典に出席するため、盛岡に前泊します。これで、1週間のうちに3県を1泊2日で訪問することになります。着替え一式とパジャマを持って、行ってきます。