大震災・学術調査

今日は昨日に続き、日本学術振興会主催の「東日本大震災学術調査シンポジウム」に、東大(本郷)まで行ってきました。旧知の先生方と挨拶をしてきました。今回の大災害と復興を、研究者はどう見ておられるのか。私としても関心があります。社会科学系の学会を挙げて、多岐にわたる分野から、今回の大震災を分析します。盛りだくさんの報告がありました。社会科学の先生方を動員しての企画は、重要です。先生方は、「復興途中なので、執筆が難しい」とおっしゃいます。その通りですが、今まとめておかないと、時間が経つと書けなくなることも事実です。このような企画をしてくださった、村松岐夫先生、五百旗頭真先生ほか関係者の方に感謝します。この研究成果は、4月から順次、出版物として刊行されます。関係者の方は、ぜひお読みください。
2日間、先生方の報告を聞きながら、いろんなことを、考えました。私たち政府側が考えている「被害」や「復興」に対して、研究者から見るとどう異なるか。また、私たちが行った判断や行動は、正しかったか、適切だったか。耳の痛い検証や、私たちが手薄になっている分野の報告もありました。昨日今日と考えたことは、追って、このページでも書きましょう。仕事にも、反映させなければなりません。
ところで、公務員がある分野に長期間在籍する、あるいは出戻ることは、重要なのです。大きな災害が起きた時など、「かつてはこうだった」という経験は、引き継ぎ書や書物では得られません。また、その分野を自分のライフワークにすると、ふだんから研究書などにも目を通します。研究者とも顔見知りになります。このような「目に見えない」経験と蓄積が重要です。会場では、新聞記者の勉強する姿も見えました。しかし、公務員の姿が少なかったのが、残念でした。