年別アーカイブ:2014年

便利な封筒

2014年11月21日   岡本全勝

郵便局のレターパックって、ご存じですか。既に利用されている方も多いでしょう。簡単に言うと、切手が貼ってある大型封筒でしょうか。A4サイズが入り、薄い方(3センチまで)で360円、厚い方(4センチまで)で510円です。そこに文書などを入れて、ポストに投函します。ボール紙でできた封筒は頑丈で、かつ封をするところには強力な糊がついているので、楽に封ができます。振り込め詐欺に利用されているようで、「これで現金を送れというのは、すべて詐欺です」という趣旨の注意書きが印刷されています。
さらに、各封筒には番号が振ってあって、その番号によってインターネットで配達状況を追跡できます。時々、仙台市内まで資料を送ることがあるのですが、土曜日の午後に東京で投函すると、翌朝には仙台中央郵便局に到着していて、直ちに宛先の住宅まで届けられています。そのスピードは(これは他の郵便物も同じでしょうが)、驚異的です。薄い書類なら、普通の封筒に入れて切手を貼る方が安いのでしょうが、少し分厚くなると、このレターパックは安くて便利です。
しかし、こんな悠長なことを書いている暇があるのなら、年賀状に着手しなければなりません。今年も、印刷だけは早々と済ませたのですが。宛先の整理が、できていません。

復興の進捗状況

2014年11月19日   岡本全勝

復興に向けた道のりと見通し」を、11月時点に更新しました。市原君ありがとう。
毎月の進捗は小さいですが、1年前や2年前と比べると、大きく進んでいます。2年前の今頃は、まだ津波被災地のがれき片付けの真っ最中でした。高台移転などは、住民の意向調整中でした。現在は計画が全てできて、工事が本格化しています。もちろん、地域によって進み具合に差はあります。
ホームページに残っている「2013年4月」の表と、比べてください(2012年11月には、まだこのような表を作るところまで至っていなかったのです。このような表ができたこと=目標と施策体系ができたことも、この間の大きな進歩です)。

時代の雰囲気と政治指導者

2014年11月19日   岡本全勝

日経新聞経済教室11月12日、米中間選挙、オバマ大敗、中山俊宏・慶応大学教授の「制御できぬ世界、募る不安」から。
・・だが、ここで見逃してはならないのは、オバマ政権の外交政策が、おおむね国民の気分と合致しているということである。米国民は依然として2000年代の介入主義の時代に疲れを感じている。できることなら面倒な国際情勢に関わりたくない。こうした気分が、米国には蔓延している。
オバマ政権がイスラム国に対する空からの攻撃を決定した際、決して地上軍は派遣しないと言明したのも、こうした気分をくみ取ってのことだ。つまり政権からすると、国民が望むことをやっているのに、国民からの支持を得られていないということになる。
なぜか。それは個々の状況への対応とは別に、オバマ政権が国際情勢そのものをコントロールできていない、つまり米国の衰退を加速させているのではないかという不信感が根底にあるからだ。
かつてクリントン政権の「政権内哲学者(in-house philosopher)」とも呼ばれたブルッキングス研究所のシニアフェロー、ウイリアム・ガルストン氏は、今回の選挙を「カオス選挙」と評する。民主党系の人物のオバマ批判だけに、説得力がある。
すべてがどうもうまく作動していないという感覚、さらに、それが今後もしばらく続きそうだという不安のなかで行われたのが、今回の選挙であった。そして、それらを醸成してしまったのがオバマ大統領だというのが、同氏の批判だ・・
時代の雰囲気が、政治指導者を選びます。が、政治指導者の役割の一つが、時代の雰囲気を作ることです。そして、マスコミの仕事でもあります。正しいと思われる政策を行っていても、必ずしも世論は評価しません。「時代の雰囲気」といった、曖昧な表現を使って申し訳ありません。2008年(平成20年)には、2008年の時代の雰囲気がありました。

美の脇役

2014年11月18日   岡本全勝

朝日新聞の連載「京ものがたり」11月11日の「司馬と井上の二條陣屋。歴史の裏側、見事な美の脇役」に触発されて、井上博道写真『美の脇役』(2005年、光文社、知恵の森文庫)を読みました。というか、そこに載っている美しい写真を見、付されている解説文を読みました。原本は、1961年(昭和36年)に出版されています。京都や奈良を中心に、神社仏閣などの建物や仏像など、ただしその主役ではなく、脇役と言うべきものを、白黒写真に切り取っています。四天王に踏みつけられている邪鬼、建物の木組み、石畳など。解説を読むと、なるほどと思います。出てくる場所の多くは、私も行ったことがあるのですが、「こんなところもあったんだ」「こんな見方もあるのだ」と改めて気づきます。
ところで、原本が出版されたのは昭和36年、今から半世紀前のことです。しかし、ここに載っている光景やモノの多くは、今も健在です(と思います)。取り上げられているモノの多くが、数百年の歴史をへたものですから、彼らにとって、50年くらいはたいした年月ではないのでしょう。「美の脇役」と銘打っていますが、「日本の隠れた伝統の美」という副題も似合うかなと思いました。
版元切れのようですが、アマゾンで中古(ほぼ新品)を買うことができました。便利なものです。

イデオロギー対立がない対立は、新冷戦ではない

2014年11月17日   岡本全勝

朝日新聞オピニオン欄11月11日、ビクター・セベスチェンさん(ハンガリー生まれイギリス在住の作家)の「ベルリンの壁崩壊25年。新冷戦は幻だ」から。
ロシアは資源大国として影響力、発言力を強め、ウクライナの一部を併合して欧米と対立しています。これは「冷戦への逆戻り」「新冷戦」ではないのでしょうか、という問に対して。
・・冷戦と今とでは、全く状況が異なります。冷戦時代、私たちは常に、見かけにとどまらない真の脅威を、ソ連から直接受けていた。それは軍事力でも核戦力でもありません。私たちの人生観を変えかねない「共産主義」というイデオロギーでした。
いかに残忍な結果を生んだとはいえ、共産主義は宗教に匹敵する壮大な思想であり、資本主義とは全く異なる生活感覚、歴史観、世界観を提示しました。実際に、多くの人々の暮らす世の中をつかさどり、経済を運営していたのです。
一方、プーチン大統領が持ち込んだロシア・ナショナリズムには、何のイデオロギーもありません。ロシア人を多少満足させられても、ロシアの枠を超えることはないでしょう。共産主義はかつて、第三世界に解放の希望を与えた。プーチン主義は、それが主義と言えるかどうかはともかく、途上国にいかなる希望も与えません・・