サッカークラブは、観客の行為にどこまで責任を持つのか

NHKが、「Jリーグ サポーターの応援規制に苦慮」を紹介しています(12月13日)。
・・サッカーJリーグで今シーズン、サポーターの応援を巡る問題が相次いだなか、NHKが各クラブを対象に行ったアンケートで、クラブ側はサポーターを統制する難しさや応援の規制に悩んでいる実態が分かりました・・
この記事に書かれているように、特に今年問題になったのは、サポーターが差別的な横断幕を掲げたり、外国人選手にバナナを振りかざすなどの、「差別的行為」をしたことです。これまでも応援団の問題はありましたが、それは熱くなった応援団が、他の観客や相手方の応援団ともめ事を起こしたり、物を投げたりといった、「暴行的逸脱」でした。その点で、少し違った行為が問題になっています。人権意識の高まりでしょう。
サポーターや観客は、サッカークラブにとって重要なお客であり支援者です。その人たちを、どこまで規制するのか。さらには、クラブにはどこまで規制する義務があるのか。難しい問題です。試行錯誤を重ねて、解決していくしかありません。「スタジアムで考える正義とは」(マイケル・サンデル教授のもじりです)ですね。