藤沢烈さんのインタビュー。お金でも制度でもない、被災地には人材が足りない

藤沢烈さんが、毎日新聞インターネット版のインタビューに応じています。ぜひ、原文をお読みください。ここでは、印象に残る部分を引用します。
・・お金でも制度でもなく、人材がまったく足りていない。新しい社会づくりが進められており、今こそ民間の人材が力を発揮できるので、「面白そうだ」という動機で構わないから来てほしい・・
・・壊れた家を建て直すだけなら、行政と建設会社だけでいいかもしれません。しかし、これからの社会を支えるすべというのは地域だけで完結しない。まちづくりや産業の専門人材を外から連れてこないといけない。そのため、地域と外とのつなぎ役であるコーディネーターが必要になってきます。これは東北に限った話ではなく今後、全国では数千人も必要になると思っています・・
「震災から時間がたち、現地に向かうボランティアは減少しています」という問に対して。
・・むしろ質が変わっていると見るべきでしょう。減っているのは単純な支援です。反対に、今になって初めて被災地支援に行くという人もかなりいます。復興は時間がかかると考えて自分の専門性が生きるタイミングを探していた人たちですが、専門性があり、東北出身者も大勢います。「誰でも来てくれ」という段階は終わり、いよいよ出番だなと・・
「企業による支援も細ってきていませんか」という問に対して。
・・もちろん金額や人数の面で、太く短い支援から細く長い支援にシフトしています。しかし今でもキリン、三菱商事、ヤマト運輸など30社ほどが力強く支援を継続しており、これだけでもすごいことです。実は4年目に入り、自治体などの受け入れ態勢が熟し、企業は力を発揮しやすくなっています・・
支援企業と被災自治体とのミスマッチについては。
・・企業が自治体の方向性を見ずに、「何でもやりますから言ってください」では自治体としても、大変な状況の中で何を求めていいのか組み立てられません。逆に「こういう専門的な物資が大量にある」といっても、どう使っていいか自治体が判断できない。課題に合わせて提案することが必要で、地元の求めているプランと合うとすっと入れます。一方で、自治体には窓口の一本化を要望したいですね。ただ担当者を置けばよいということではなくて、地域のことを把握して、つなげる存在になってほしい。企業から話が来たときにまずその人に話をして、それだったら何々課があるとか、地域にあるNPOとつなぐとか、適切にマッチングできる。そういう存在がいると企業が来ます・・