残業を良しとする風潮

古い記事ですが、2月19日の日経新聞経済教室に、永瀬伸子・お茶の水女子大教授の「働き方を変える」が載っていました。ここで取り上げるのは、そこに載っているグラフです。
日本の妻と夫、アメリカの妻と夫の4つについて、退社時間の分布がグラフになっています。日本の妻、アメリカの妻と夫は、17時をピークに退社しています。日本の夫は、20時がピークです。、
わかりやすい数値です。でも、私を含め日本のサラリーマンは、どう弁明するのでしょうか。これで、日本のサラリーマンの生産性が高いなら、納得できます。でも、そんな話は聞きません。
特に、日本の官僚は、長時間残業で有名です。日本が発展途上国で、先進国に追いつくように、夜に日を継いでがんばった時代には、長時間労働は評価が高かったのでしょう。でも、今や、長時間残業は、成果=アウトプットが低い場合の言い訳に使われることが多いようです。「こんだけも、がんばったんですが・・」と。間違っていたら失礼。
「100個製品を作る」といった仕事なら、誰もが早く仕上げて、家に帰るでしょう。これは、残業を命令している上司が悪いのです。
実は、この調査には、触れられていない一面があります。アメリカの職員の出社時間は、早いのだそうです。日本でも、私の友人(民間企業幹部)は、朝7時過ぎには職場に出勤しています。そして、17時過ぎには退社しています。
日本の中央政府の官僚は、出勤時間の標準が9:30です(8:30と9:00と9:30の3分類になっています)。
私は、8:30出勤、17:15退庁にしてもらっています。18:00ごろに帰ろうとすると、不思議な顔をする人がいます(それでも、すでに45分も残業しています。もっとも、管理職に時間外勤務という概念はありませんが)。