年別アーカイブ:2012年

どっちもどっち、土曜日は休日

2012年2月27日   岡本全勝

昨日の日曜日と今日の月曜日は、福島への出張でした。土曜日は出勤して片付けをしたかったのですが、職員からしかられるので、お休みを頂きました。
今日、出張から戻って職場でパソコンを開き、たまったメールを処理しました。中に、25日土曜日付の職員からのメールがありました。その職員との会話です。
全勝:あんた、土曜日に出勤しているじゃないか。私には、「土日には休め」と言っておきながら。
その職員:統括官は出勤してはダメです。

為さざるの罪

2012年2月27日   岡本全勝

日経新聞夕刊「人間発見」は、木川真・ヤマトホールディングス社長です。
・・昨年3月の東日本大震災は、ヤマトグループの力が試される出来事でした・・そんななか、自らも被災者である社員が被災地のあちこちで自分たちの判断で避難所に集まった救援物資の輸送に自発的に取り組んでいる、そんな話が入ってきました。社訓の「ヤマトは我なり」、宅急便を始めた故・小倉昌男元社長が唱えた「サービスが先、利益は後」というヤマトのDNAが生きていた。自社のことながら感動し、つい涙が出ました・・
岩手県で救援物資のボランティアに動いた主管支店長は始める前に、常々私が唱えていた「為さざるの罪」という言葉を思い出してくれたそうです。正しいと思ったら失敗を恐れず、思い切って行動しよう、何もせず文句や言い訳を言うのはダメという意味です・・
詳しくは、原文をお読みください。

農業保護、EUと日本の違い

2012年2月26日   岡本全勝

古くなりましたが、2月12日の日経新聞「TPP農業再生の条件・下」に、次のような指摘がありました。
・・経済協力開発機構(OECD)によると、2010年の農業生産に対する農業補助の比率は日本が5割で、欧州連合(EU)が2割。内外価格差も「補助」とみなした試算だが、日本の農業補助の水準は、決して低くない。だがEUは農業先進地と称され、日本農業は危機が叫ばれる。
分かれ道は1992年にあった。ウルグアイ・ラウンドが大詰めを迎え、農産物貿易の自由化がテーマとなった。EUは公的機関が介入して作物の値段を下支えする仕組みを改め、農家に補助金を出して収入を補填する制度を作った。
農業保護には変わりはない。だが価格を市場に委ねることで、輸入農産物に対抗する力は強まった。ドイツの小麦販売価格は2005年までに4割下がり、恩恵は消費者に及んだ・・
翻って日本。農林水産省も1992年に「市場原理を導入し、競争を促す」と宣言した。だが実際にやったのは、6兆円に及ぶ農村のインフラ整備などだ・・・日本も農業にお金を投じてきた。問題は使い道だ・・

自己改革できない組織は続かない

2012年2月25日   岡本全勝

先日(2月5日)紹介した、カー著『危機の二十年』(岩波文庫)に、次のような文章があります。
・・政治的変革の必要性を認めることは、どの時代のどんな考えをもつ思想家たちにとって、別に珍しいことではない。バークの有名な言葉に、次のようなものがある。「何らかの変更の手段を欠く国家は、自己の保存のための手段を持たない」・・(p393)
確認したら、確かに。エドマンド・バーク著『フランス革命についての省察(上)』(邦訳2000年、岩波文庫)に、書かれています。その記述の後には、次のような文章が続きます(p45)。
・・かかる手段がなければ、それは自分が最も入念に保存を念願する、憲法の肝心要の部分を喪失する危険をさえ引き起こすだろう・・
そして、バークは、イギリスの王政復古と名誉革命について言及し、イギリス国民は、国王をなくしても王政と議会を解体せず、イギリス国家(政治)を再生させたことを述べます。もちろん、王政を廃止し混乱に陥ったフランス革命との対比です。

保守主義の父と言われる、バークの発言だから、重みが違いますね。
大きくは政治の要諦、身近なところでは組織の維持に必要なことは、既存秩序の維持と変革の組み合わせです。変化は、既存社会・組織の秩序や構造から逸脱する行為です。目に余る逸脱は排除しなければ、既存秩序は揺らぎます。組織は維持できず、政治は信頼を失います。しかし、環境の変化や構成員の考えの変化を取り込まなければ、組織は維持できず、構成員の支持を失います。新しい変化のうち、何を排除し何を取り込むか。そして、それをどのような過程で処理するか。処理の仕組み(プロセス)を組み込まない組織は、弱いです。

ず~と、こんなことを考えているのですが。その気になって読まないと、何が書いてあっても、頭に残らないということですね。反省。馬の耳に念仏。

民主主義の機能不全・日本の場合

2012年2月25日   岡本全勝

日経新聞・経済教室は2月22日から「民主主義の機能不全」を連載していました。24日の、スティーヴン・ヴォーゲル教授の主張から。
・・日本の場合、筆者はさらに2つの処方箋を提案したい。両者は相矛盾するようにみえるかもしれないが、うまくいけば並行的に機能するはずだ。それは官僚の権威の回復と政党間競争の促進である。
日本の経済政策が90年代以降に一貫性を欠き効果を失った原因を問われたら、筆者は政党再編など政治の変動よりもむしろ、官僚の自信と正統性が失われたことを挙げたい。戦後期の巧みな経済政策を立案し実行してきたのは、結局のところ政治家ではなく官僚だった。かつての日本の官僚は公僕として強い職業倫理を持ち、短期的な政治の圧力からもある程度遮断されていた・・
その一方で日本は、政策論議に関しては、政党間の真剣な競争から得るものが大きいと考えられる・・
詳しくは、原文をお読みください。

私は、日本の官僚機構は、かつては効率的であったが、成熟国家においては、従来のままでは機能不全に陥り、変化しなければならないと考えています。よって、教授の説に全面的に賛成はしませんが、政治家と官僚がそれぞれ役割を果たすべきであるという点は、賛成です。もっとも、こう言ってしまえば、平板ですね。