品質向上努力と売り込み

11月10日の朝日新聞夕刊に、「うまいコメ、列島激戦」が載っていました。業界団体の食味検定で、平成23年度産のコメについて、5段階評価で26銘柄が最高の「特A」でした。
ニュースはこれから先です。なんと、トップ3は、北海道産の「ゆめぴりか」、奈良県産の「ヒノヒカリ」、福岡県産の「元気つくし」でした。北海道産も九州産も、これまでは、おいしくないと言われていました。さらに、我が奈良県のコメも、おいしいとは聞いたことがありませんでした(失礼)。
大和(やまと)豊作、米食わず」と聞いて育ちました。奈良県(大和盆地)は水が少なく、ため池が発達しました。奈良盆地が豊作になるような年は、他の土地では雨が多く不作だという意味です。これは食味について語った言葉ではありませんが、推して知るべしでしょう。
他方で、新潟県産の「コシヒカリ」は特Aですが、宮城県産の「ササニシキ」、秋田県産の「あきたこまち」は特Aに入っていません。関係者の猛烈な努力があるのでしょうね。
また、同日の日本経済新聞夕刊には、国産ウイスキーの輸出が増えているとの記事が載っていました。2011年の輸出額は約20億円、5年間で倍増しました。しかもかつては、台湾向けが6割だったのですが、昨年は、フランスに25%、本場イギリスに14%だそうです。
日本がどれくらい洋酒を輸入しているかも、気がかりですが、うれしいことです。舶来洋物ばかりをありがたがらず、国産も同等に評価しましょう。
目隠し試験(銘柄を隠して飲み比べる)をすると、その人の舌と鼻と喉が試されます。若いときに、失敗しました。有名な海外のウイスキーを出してもらって、「やはり××はおいしいですね」と言ったら、ボトルだけが有名ブランドで、中は安酒だったとか。こちらも、仕返しをしましたが(苦笑)。