中公新書50年

今日、本屋で、『中公新書 総解説目録』(非売品)をもらってきました。たくさん積んでありました。
創刊以来、今年で50年になるそうです。書目は2,189点です。私も高校生の時以来、岩波新書、講談社現代新書とともに、結構お世話になりました。かつては、半透明のビニールのカバーが付いていましたよね。
2009年に『中公新書の森―2000点のヴィリジアン』(非売品)をもらいましたが、これは目録と言うより、識者によるアンケートでした。今度の総解説目録は、品切れのものも含めて、解説付きで載っています。ぱらぱらとめくると、昔読んだ本が並んでいて、懐かしいです。たくさん、品切れになっています。というか、新書という性格なのに何十年も売れ続けている方が、すばらしいことでしょう。

冒頭に、加藤秀俊先生が「創刊のころ」を書いておられます。そこに、中公新書の末尾(奥付の次のページ)に付いている「刊行のことば」(ついてないものもあります)は、加藤先生が32歳の時に書かれた文章だということが、「種明かし」されています。「1冊あたり1円の印税」と提案したけれども、買い切りの原稿料になったと、書いておられます。
・・1冊につき1円というあの冗談が実現していたら、私はかなりの資産家になっていたにちがいない。でも、そんなことはどうでもよい。こうして50年をこえて、なおじぶんの書いた文章が数々の名著の末尾にかかげられていることこそ、わたしにあたえられた最高の報酬だと思っている・・