政党の機能不全

朝日新聞6月26日オピニオン欄は、佐々木毅学習院大学教授へのインタビュー「決められない政治の責任。政党の機能不全は政治家の努力不足その一言につきる」でした。
「一連の政治改革が、小選挙区制導入、2大政党化、政権交代と進んで約20年。民主党政権は混迷が続き、いまは「決められない政治」と言われています」という問いに対して。
「大きな混迷は2度あったと思います。ひとつは1990年代後半、野党が次々とできては消える状態があって新進党の解党に至った。2度目は小泉純一郎首相が退陣した後の自民党の混迷です。共通しているのは、政党が組織として機能していないこと。政治改革では、政治家個人から政党中心の政治に変えようとした。政治資金、選挙制度の改革を進めましたが、その間、政党は改革されなかった。政党をどう経営するのか、政治家が努力しなかった。一言で言えばこれにつきる」

「政党を鍛え直すには何が必要ですか」という問に対しては。
「政党の商品は政策と人。この2つをどうするかが、出発点となる。政策は、これに関わる人材をどれだけ集められるかでしょう・・
人については、適材適所。だれが首相や閣僚にふさわしいか、国会向きはだれか。人の選抜、登用のルールが必要です・・党の幹部が、君は閣僚向き、あなたは国会対策向きといった仕切りをして、人材を活用していく。企業でいうガバナンス(統治)が政党にも欠かせない・・」

政党での人事は、難しいですね。役所にしろ会社にしろ、多くの組織は、大臣や社長を頂点とする、人事と権限の階層制(ヒエラルヒー)が決められています。部下は、上司の命令に従うのです。しかし、政党の場合は、党員が党首を選びます。党員に不満がある場合は、党首をすげ替えることができるのです。
付け加えるなら、このほかに、政党の組織としての意思決定ルールを明確にすることが必要だと思います。それは明文でも、慣習でも良いのですが。意思決定ルールが不明確な政党は、党員もまたそれ関わる関係者にも、困ったことが起きます。