資料を作って説明するのか、説明するために資料を作るのか。その3

さて、今日は、上司に説明するための、資料の作り方です。
分厚い資料を持ってきて、1ページ目から、説明を始める職員がいます。また、そのような資料が3種類ほどあって、順番に説明してくれます。このような場合、職員が説明を始めると同時に、私は聞く意欲をなくします(笑い)。
まず、今日は何を説明したいのか。事実の報告なのか、意見を求めるのか、了解を得に来たのか。目的をはっきりしてください。
分厚い資料は、まさに「資料」でしかなく、上司への「説明資料」ではありません。そのような資料で説明を受けて、その後に大臣に説明する場合、私は、それら「資料」の前に、1枚「説明資料」を作ってもらいます。
そこには、今日何を大臣に説明したいかを、ポイントだけ書きます。例えば、今日説明することは、×日の会議で出す資料の案であること。大臣の了解を得たら、関係者に了解を得ること。その上で、×日の会議で説明し、意見をもらって最終的に決定すること、などです。すなわち、別添資料の位置づけ、その概要、何に配慮したか、今後の段取りを1枚の紙にまとめるのです。資料番号や通しページをつけることは、当然です。

繰り返します。あなたがまとめた資料は、「あなたが理解するための資料」でしかありません。上司に説明する際には、「説明資料」にする必要があります。
上司がとても忙しい場合、その説明資料一式を渡して、「電車の中で読んでください」と言える状態にしておいてください。すると、ツバを飛ばして「これは××のための資料で・・」といった前口上を、紙に書いて資料の前に付けておく必要がわかると思います。
電子メールで、遠くの人に資料を送る場合を、想像してもらっても良いです。資料を添付するだけでなく、「別添は、××のための資料で・・。○○の点について、返事ください」と送り状に書くでしょう。