被災地で考える公共哲学・その2

被災地でいろいろ見聞きして、考えたジレンマを、紹介します。既に、新聞などでも、取り上げられている事例です。

(支援物資と地元商店)
被災地には、全国や世界から、たくさんの支援物資が届けられました。これはありがたいことです。ところが、児童生徒に、ノートや鉛筆がたくさん配られたので、地元の文房具屋さんは、商売あがったりになりました。同様に、スポーツ用品店や衣料品店も、売上げが大きく落ち込んでいるところもあるとのことです。
さて、このような場合、あなたが、まだたくさんの支援物資を保管している市役所やNPOの責任者だったら、どうしますか。

(被災者と支援ボランティア)
まだ初期の頃の話です。体育館に避難された人たちを支援するために、たくさんのボランティアが駆けつけました。避難所での物資の搬送と配分、炊き出しなどの作業をしてくれました。一生懸命汗を流しているボランティアの横で、避難者の何人かは、暇をもてあましていたという例が、あったそうです。もちろん、避難者の多くは、心身ともに疲れておられます。しかし、日が経つと元気な避難者もおられ、支援に行った人の中には、釈然としない人もいたとのことです。
さて、あなたがその場にいる支援者なら、どうしますか。