後輩教授たちの活躍

先日、「自治大での私の授業を見て、教授たちが評価する」という話(9月12日の記事)を、書きました。それでは、彼らがどのような授業をしているか見てみようと、モニターカメラで見てみました。
大したものです。まずは、授業の入り方です。私は、講義や講演は、最初の30秒あるいは3分で、その日の授業の善し悪しが決まると考えています。いわゆる「つかみ」です。講師の最初の発言に、観客がどう反応するかです。落語家も同じだそうですが。彼らは、大したものです。いろんな工夫をしています。内容は企業秘密なので、ここでは紹介できません(笑い)。また、誰もが、まねをすることはできない内容です。
教授室で会った時には、若い課長補佐の顔でしたが、モニターを通してみた彼らの顔は、大げさに言えば、輝いていました。「どこに、こんな自信があったのだろう」と、思うくらいです(失礼)。
授業の内容も、しっかりしています。そして、授業中に小テストを出します。その際には、事前に机を班別に並べさせて、班ごとに議論して答を出させます。人数が多い授業では、個別に回答させるのは時間がかかり、全員参加になりにくいのです。この点もよく考えています。モニターで見ていると、班別討議のたびに教室がうるさくなり、回答の際には歓声が上がります。
私は彼らに、「話すだけの授業はやめよ。学生が参加する方式にせよ」と言っています。サンデル教授の「白熱ハーバード教室」です。と言いつつ、私の授業では、それができていないのですが。
私は22年前に、自治大学校で教授を勤めました。その時の私と比べて、若き教授陣の勉強ぶりと工夫には、正直言って負けました。うれしい負けですね(ここは強がり)。頑張れ、猪鼻教授、草壁教授。