大学院の授業では、社会の新しいリスクとして「社会関係の問題」を取り上げています。自立が困難な若者も、その中の一つです。この問題を、私は内閣官房再チャレンジ室で勉強しました。再チャレンジ室は廃止になりましたが、若者支援は内閣府と厚労省で引き継がれ、また各自治体やNPOの取り組みもあり、充実しつつあります。昨年は、子ども・若者育成支援推進法が成立しました。ニートを支援する拠点である若者サポートステーションは、平成18年度に25か所だったものが、今年度は100か所にまでなりました。関係者のおかげです。しかし、対象者が60万人もいます。全国で100か所では、1県に2か所ですから、まだまだ少ないですね。詳しくは、厚労省の記者発表資料(平成22年3月19日)、取り組みの解説をご覧ください。
月別アーカイブ: 2010年5月
短い時間で何を伝えるか
今日は、消防大学校の幹部科で、「地方行政」を2時間講義しました。私の得意分野なので、校長になって以来、私が担当しています。問題は、何をしゃべるかです。あなたなら、2時間で何をしゃべりますか。難しいですよね。消防幹部は市町村職員ですから、一通りのことは知っています。すると、何を重点にお話しするかです。かつて、一般市民の方にしゃべったときや、外国の政府関係者にお話ししたときのことを思い出します。重要なのは、多くを切り捨て、理解して欲しいことに焦点を絞ることです。これが、結構難しいのです。
今日は、自分の授業風景を録画してもらい、あとで見ました。自分がしゃべっているのを見るのは、恥ずかしいことです。かつて見た時は、自己嫌悪に陥りました(笑い)。今日、見てみると、昔と違い、ゆっくりしゃべり、聞きやすかったです(自画自賛)。もちろん、反省点も多いですが。結論。私の課題は、何をしゃべるかでなく、何をしゃべらないかです。
道路公団民営化
部分と全体2/2
昨日の続きです。統制の強い組織においては、部分と全体は、権限の配分になります。軍隊、会社などの組織で、出先にどこまで仕事と権限を与えるかです。
出先に仕事が委ねられていても、自由度がない場合は、分散でしかありません。国の出先機関が、これに該当します。この場合は、画一的に仕事が処理されます。それが好ましい仕事と、好ましくない仕事があります。そして、地方での問題がすべて中央に持ち込まれ、中央管理組織の負担が重くなります。
これに対し、日本国憲法において、地方自治は統治権の配分として認められています。分権です。地域のことは、地域で処理させるのです。もっとも現在の日本では、法律によって自治体の仕事が過度に縛られている=自由度がないことが、地域の活力・日本の活力を損なっていると認識されています。それが、より実質的な分権への要求となっているのです。
一方、統制の弱い組織内では、中央による統制と部分による自由活動とのせめぎ合いになります。党首を目指して政治家が闘う政党をイメージしてもらうと、わかりやすいでしょうか。うまくいくと、自由な活動が競争を生み発展します。しかし、競争が闘争になり、混乱が生じる場合もあります。
管理する側は、秩序を維持するために、統制をきつくしようとします。しかしそれは、自由・競争による発展を閉ざします。
組織論において、全体と部分は、管理と自由、統制と競争、規律と闘争、秩序と混乱、維持と発展、という対比につながります。
ホームページの補修作業
新しいホームページソフトは、前のに比べて使い勝手が悪く、苦労しています。活字の大きさや書体が変になって、何度も書き換えたり。いろんな機能がついているのですが、私には使いにくいだけです。
前のソフトを買う時に、売り子さんが「あなたのような人には、これよりも、ニンジャが良いです」と、自分の商品でなく、よそのメーカーのを薦めてくれたことを思い出しました。
それでも、時間を見つけては、残さないと判断したページや記述を削除しています。ホームページ作業環境がまだ完全に復旧していないので、この作業は結構面倒で、時間がかかるのです。1時間半かかって、ようやく15ページでした。