官僚の説得能力の低さ

月刊『文藝春秋』3月号に、塩野七生さんが、「仕分けで鍛える説得力」を書いておられます。
・・事業仕分けと呼ぶらしいが、帰国中にそれをテレビで観ていて、あることに気づいて愕然となった。それは、仕分けされる側、つまり各省庁の高官たちの、説得能力の絶望なまでの低さである。この人々は、外国との交渉では首相や大臣が出てくるまでの事前交渉を担当する人々でもある。外国語を使っての表現能力は母国語のそれを越えることは絶対にない、と私は確信しているが、日本語同士でもこの程度では、これまでの対外交渉がしばしば日本の国益に反する結果で終わっていたのも当然であったのだ。なぜ、これほどまでに劣化したのだろう。私の想像するには、頭のできの悪い人々ではない以上、原因は次の二つに要約できるかと思う。
第一に、これまでずっと、母国語(日本語)でさえも、説明し説得する必要に迫られてこなかったこと・・第二には、外国との間の事務方同士の交渉は非公開で行われ、そこでたとえ敗退したとしても実態は公表されないので、担当者は責任を問われないという事情がある・・
詳しくは、原文をお読みください。