年別アーカイブ:2009年

経済に対する司法の役割

2009年11月3日   岡本全勝

25日の日経新聞経済教室「経済事件と司法」は、郷原信郎教授の「刑事罰、制裁機能適正化を」でした。
・・規制緩和・経済構造改革により、企業・団体の自由な活動が保障される一方で、経済法令違反に対し事後的に適正で効果的な制裁を科す「制裁システム」の整備が不可欠となっている・・
・・旧来の刑事司法は、個々の犯罪に対し適切な事実認定と科刑を行うことで基本的には事足りた。犯罪は普通でない人間の「非日常的世界」であり、それに関する司法判断が、社会生活や経済活動に一般的影響を与えることはまれだった。
しかし、経済社会のルールの実効性を担保するための制裁を刑事処罰によって行うのなら、そこで示される判断は、個別の事件についての適切さだけでなく、経済活動に対して広く適用されるルールとして普遍性を備えたものでなければならない。またそこでは、犯罪を、取引相手の具体的被害という観点ではなく、それが市場の公平さをいかに害したのかという「市場法的観点」中心にとらえる必要がある。
そうした方向で刑事司法を経済社会における制裁システムとして適正に機能させるには・・・(続きは、原文をお読みください)
経済活動の変化に応じて、立法や行政がルール設定を行います。それだけでなく、司法の役割も重要だということですね。

ロールモデル・お手本になる先輩

2009年11月2日   岡本全勝
昨日の続き(「科学の伝道師」11月1日)です。鎌田先生は、新著『知的生産な生き方』(2009年、東洋経済新報社)で、「ロールモデルを求めて」を副題にしておられます。先生の言葉を借りれば、「自分の人生で目標とする具体的な像」です。
社会人なら誰でも、多かれ少なかれ、人生の「お師匠さん」がいるのではないでしょうか。お手本にしたい上司とか先輩とか。本で読んだ偉人でという場合もあります。そのようなお師匠さんに巡り会えると、幸せですよね。
「人生は、白地のキャンバスに絵を描くようなものだ」という表現もあります。しかし、会社員にせよ科学者にせよ、全く白地からのスタートでは、あまりに負荷が多すぎます。それに、普通は、自分の属する会社や学会と全く離れて、独自の創作をすることはあり得ません。
お師匠さんをお手本にして、少しでも近づきたいと思う。そして、できれば、お師匠さんを越えていく。人生って、そのようなものではないでしょうか。そのお師匠さんは、親であったり、上司であったり、先生であったり・・。
しかし、しばしば、お師匠さんには近づけず、できの悪い弟子で終わります。また、お師匠さんを越えなければ、それはエピゴーネンで終わるのでしょう。
もっとも、「あの先輩のようには、なりたくない」という、反面教師のロールモデルも、よくある話です。自ら反省。

科学の伝道師

2009年11月1日   岡本全勝

「科学の伝道師」である鎌田浩毅京都大学教授が、また本を出されました。新著は『知的生産な生き方』(2009年、東洋経済新報社)です。4月に出された『一生モノの勉強法』(2009年、東洋経済新報社)の、続編に当たるとのことです。
『一生モノの勉強法』は、「実践的勉学のススメ」と帯に解説してあります。なんと、7刷りまで出たとのこと。よく売れていますね。本屋で平積みされているのを、見かけました。今度の『知的生産な生き方』は、先生の知的な生き方、オシャレな生き方を、伝授してもらえます。
先生は今や、京都大学で一番人気のある教授、テレビ・講演会で引っ張りだこのオシャレな教授、との評価をもらっておられます。
先生とは、お互い「伝道師」ということで、おつき合いが始まりました。もっとも、先生のアウトプットはすさまじく、その後、伝道師活動を怠っている私とは、大きな開きができました。伝道師としての方法論は、例えば『ブリッジマンの技術』(2008年、講談社現代新書)が、役に立ちます。
先生のアウトプットのすごさはは、先生のHPをご覧ください。

神保町古本祭

2009年10月31日   岡本全勝

今日の東京は、おだやかな秋の日でした。神田神保町の古本祭を覗きに行ってきました。いやー、すごい人出です。通勤電車並みです。人の背中を見に行ったようなものでした。
それより、私にとっての課題は、次々と本を買ってため込むのでなく、買った本を読むことでしょう。さらには、読むこと以上に、書くことにいそしむべきなのですが。なかなか、エンジンがかかりません。待っていてくださる方も多いのですが、すみません。

良質な空間と良質な時間

2009年10月30日   岡本全勝

時間ができたので、週末の美術館巡りを再開しました。また、買ってあった日本の伝統美関係の本や、デザインの本などを、つまみ食い的に読んでいます。
展覧会は、「さすがによいなあ」と思う作品に、出会えます。それを目当てに行っているのですから、当たり前ですかね。興味のない展覧会には行かないのですから。しかし残念ながら、休日の美術館は人出が多くて、ゆっくりとよい時間を楽しむことは無理です。人の頭を見に行っている場合も多いですね。学生時代、平日に行った上野の博物館は、怖いくらいに静かな時がありました。
その点、本は一人で没頭できるので、好きな時間と空間を作ることができます。よい美術、正確には好きな美術やデザインですが、言葉では説明しにくいです。なぜ惹かれるのか、数式で表せない良さですね。