海外で競争しないことが日本の停滞を招いた

昨日の続きです。「国際貢献をしなかった」という話は、私の昔からの持論です。今回の主張は、それが、国内にも大きな影響を与えた、ということです。すなわち、「海外に出て行かず、国内で閉じこもったことが、今日の日本の停滞を招いた」ということです。
例えば、企業です。国内経済が発展・拡大している時は、国内で規模を大きくしていれば、企業は発展しました。そして、国内企業との競争が、その会社を活性化しました。しかし、国内市場のパイが飽和に近づいた時、国内で競争していても、企業は発展しません。もちろん、新しい商品やサービスを開発すれば、新たな発展があります。
しかし、テレビにしろ自動車にしろ、もう、そんなにびっくりするような技術革新はありません。そして、日本の国内市場は、人口の減少により、縮小するのです。
その際に、海外に市場を求めた企業は、発展しました。もちろん、海外企業との厳しい競争や、日本と異なる言葉や商慣習に、打ち勝つ必要もありました。それに負けた企業は、敗退します。しかし、それは国内で競争しても同じことです。日本市場に閉じこもって、現状維持、または減少で満足するか。海外で競争するかです。ハイリスク・ハイリターン、ローリスク・ローリターン。これが市場経済です。
さらに、国際化は、海外企業が日本に参入してくる、ということです。国内市場で満足していても、入ってくる海外製品や海外企業に負けることもあります。規制に守られた産業は、発展しませんでした。農業が代表例です。
これがどうして、日本の停滞を招いたか。それについては、次回に解説します。