年別アーカイブ:2008年

政策決定の透明化

2008年8月2日   岡本全勝
日本銀行が31日に、金融政策決定会合の議事録を公表しました。1日の各紙が伝えています。
これは、1998年の日銀法改正で、定められたものです。政策の決定過程を公開し、透明性を確保するのです。今回公表されたのは、10年前の議事録ですが、会合直後に日銀総裁が記者会見し、議事要旨は1か月後には公表されます。読売新聞は、アメリカ・EUと比べ、日本がかなり充実していることを、表にして示していました。
政策決定過程の公開・国民への説明は、近年の政治・行政改革の重要な要素です。もっとも、日銀は経済に大きな責任を持っていますが、狭い意味での「政府」ではありません。議事録公開でも、政府からの独立性確保が、一つの焦点になっています。

「骨太の方針」主な内容

2008年8月1日   岡本全勝

 

 年度
    主な内容
2001
小泉内閣
竹中平蔵大臣
不良債権問題の2~3年内解決
2002年度の国債発行を30兆円以下に(公共事業、社会保障、地方財政の削減)
首相公選制の検討
2002
広く薄く簡素な税制構築
2010年代初頭に基礎的財政収支黒字化
1年以内に三位一体改革工程表作成
構造改革特区導入
2003
政府・日銀でデフレ克服
社会保障給付費の伸び抑制など持続可能な社会保障制度に
三位一体改革で国庫補助金4兆円削減
2004
2005年に郵政民営化法案提出
三位一体改革で地方へ3兆円の税源移譲
2005
政策金融改革で基本方針
公務員総人件費改革で純減目標
市場化テスト導入
2006
与謝野馨大臣
2011年度に国・地方の基礎的財政収支を黒字化
(歳出歳入一体改革。分野別削減目標提示、不足分は歳入改革で)
再チャレンジ支援
2007
安倍内閣
大田弘子大臣
成長力底上げ戦略
2008
福田内閣
「骨太2006」(歳出歳入一体改革)の堅持
道路特定財源一般財源化の方針
低炭素社会の構築
 2009
麻生内閣
与謝野馨大臣
「経済の危機」と「社会の危機」を一体的にとらえ、「安心・活力・責任」の3つの目標を同時に達成するための道筋を示す
活力: 当面及び構造的な「経済の危機」を克服
安心: 少子高齢化、格差の拡大傾向等の「社会の危機」を克服
責任: 「短期は大胆、中期は責任」との観点から、財政健全化を推進

 

災害復旧経費

2008年7月31日   岡本全勝
今日は、衆議院災害対策特別委員会で、答弁の機会がありました。豪雨災害の応急や復旧にかかる自治体の経費を、特別交付税で措置することになっています。「大丈夫か」との質問に対し、「きちんと措置します」という答弁をしました。
自治体による応急や復旧措置が、住民の被害についての「保険」だとすると、特別交付税はその「再保険」です。各自治体では対応しきれないものを、国が引き受けます。もちろん、それぞれの掛け金は、税金です。

7月30日 自治大学校

2008年7月30日   岡本全勝
今日の午前中は、自治大学校での講義。「経済財政諮問会議と財政再建」についてです。椎川前校長のご指示で、昨年から出講しています。
諮問会議の機能と日本の財政状況を、いつものように「わかりやすく」しかし「とても大変なこと」を、お話ししたつもりです。
どこまで理解されたでしょうか。話す側の電圧は、必ずしも受け取る側の理解度に比例しないのですよね。わかっていながら、熱が入ってしまって・・・

分権、地方の気概

2008年7月29日   岡本全勝

29日の朝日新聞社説は、「地方分権―奪い取る気概がなければ」でした。
・・「地方分権は、霞が関の官僚から恩恵的にもたらされるものではない。地方が中央と戦って確立すべきものだ」 。政府の分権改革推進委員長として具体策を検討している丹羽宇一郎氏が、さきごろ開かれた全国知事会議で知事たちにこう喝を入れた。よほど歯がゆいのだろう。丹羽委員会はこれから、政府の出先機関を整理して仕事を自治体に任せたり、税財源の再配分といった分権改革の本丸に手をつける。だが、その最大の推進勢力であっていいはずの知事たちが何とも心もとない。
・・分権推進を掛け声に、小泉政権時代に行われた「三位一体」の改革では、結局、自治体の歳入の大きな部分を占める地方交付税を大幅に減らされた。また同じ目にあうのではと疑心暗鬼になるのも仕方ない面はある。 だが、それでは分権の推進力は生まれない。権限を奪われたくない役所や官僚。中央とのパイプ役の地位を失いたくない国会議員。こうした幾重もの壁を突破するには、丹羽氏が言うように「戦う」しかないのだ。権限とともにお金や人を奪い取る気概がなければ、分権は絵に描いた餅に終わる・・