社会のルールを誰が決めるか

昨日、「経済活動のルールを誰が決めるか」を書きました。26日の日経新聞「論点争点」が、「健全サイトの認定機関、法規制回避へ自主対応」を書いていました。これは、有害情報を誰が規制するかです。
青少年の保護のために、携帯電話のサイトでの違法・有害コンテンツの閲覧を制限する話です。自民党は、国の審議会が有害サイトを指定し、プロバイダーにそのサイトを青少年が閲覧できなくするように義務付ける法案を考えました。これに対し、業界が自主規制を始めたのです。コンテンツ業界やプロバイダー、電気通信事業者が、監視機構を立ち上げました。外部の有識者が審査して、認定するそうです。
これには前例があり、放送倫理・番組向上機構も、法律による規制を回避するために、民間が自主規制したのだそうです。
表現の自由と青少年保護、難しい問題です。新しい技術によって新しいサービスが普及すると、社会のルールづくりが課題になります。(5月26日)
6日の日経新聞経済教室は、塩沢修平教授の「企業の社会貢献活動のあり方」でした。社会システムを、市場・政治・狭義の社会の3つのシステムからなると捉えておられます。これは、拙著「新地方自治入門」第8章「公の範囲は」で解説したのと同じ考えです。そして、公共サービスで政府・企業・NPOは競合すること、政治・市場を補完する上で企業の役割は重要と述べておられます。