封筒の封緘と宛名書き

気になるのですが、送っていただいた封筒が、セロテープで封をしてあることがあります。たぶん、糊だけだと、はがれないか心配なのでしょう。でも、糊付けで、十分くっついています。
中には、セロテープの両端が、ご丁寧に封筒の表まで折り返してあるのもあります。さらに大判の封筒だと、ガムテープで封をしてあることがあります。段ボール箱じゃあるまいし、品がないですよね。「げげげ・・」といいながら、はがします。当然、封筒も汚く破れます。それだけで、差出人の品位と趣味を疑ってしまいます。といいつつ、私もかつてはテープを使ったこともあります。反省。
私は、糊付けした後、美術館で買った一字印「緘」を押しています。しゃれたデザインで、ちょっとした遊び心です。×や〆を書くよりきれいです。イギリスで、蝋の封印セット(ろうそくと頭文字Zの真鍮印)を買ってきたのですが、これを使うほどかっこいい手紙を書いたことがないので、使ったことがありません。
封筒を開けるときは、ペーパーナイフか、レターオープナー(というのですかね。封筒に沿って動かすと開封できる小さな文房具)を使っています。ダメなときは、もちろんはさみです。文房具って、機能さえ目的を達せればいい、といえばそれまでですが。皆さんそれなりに、お気に入りの文房具を持っておられるのではないでしょうか。それが、オシャレですよね。ネクタイの柄と同じで。身だしなみの延長と言っていいのでしょう。

ついでに言えば、部下に「これ出しておいてね」というのも、確認しないと恥ずかしいことになる場合がありますよ。封の仕方だけでなく、表書きです。下手な字は仕方ないとしても、住所・肩書き・相手の氏名が、とんでもないバランスで書かれたものも、たくさんいただきます。私は、定例の郵便物以外は、秘書に、封を開けた後、取り出した書類とともに封筒も一緒に渡してもらっています。その宛名書きと差出人の欄を見て、「これ、あの人が自分で書いたんじゃないな」と、推測しています。
きれいな字をさらさら書く人を見ると、うらやましいです。私は、公務員になってから、「パイロットペン習字通信講座」で訓練しました。もっとも、熱心な学生ではありませんでしたが。県庁の課長になったときに、議場や会議室で知事にメモを入れる場合があります。パソコンを使っている場合ではないのです。あまりに下手な字は、知事に申し訳ないと思い、訓練しました。字体だけでなく、封筒の書き方なども教えてもらえます。ところで、公務員試験の科目に、封書の宛名書きを入れてもらえませんかね。