かばん

業務用の鞄を買い替えました。今まで使っていたのは、平成4年に大臣秘書官になった際、新しくしたものでした。通勤・官邸・国会が主たる活躍の場所ですが、国内はもとよりカンボジア、ヨーロッパ、アメリカ、中国、韓国と出張の際も連れて行った働き者でした。軽くて柔らかく、持ちやすく使いやすい、お気に入りでした。いよいよくたびれてきて、やむなく引退に追い込まれました。まだ捨てるには忍びなく、「歴史の目撃者」「産業遺産」として保管してあります。
控えに持っていた皮の書類鞄を、レギュラーに昇格させたのですが、これは高級でしっかりしているので、国会を走る回るのにはやや堅すぎるのです。私の要求は、軽い、柔らかい、持ちやすい、A4の書類を入れた封筒が何枚か入る、小物(手帳、財布、名刺入れ、鍵、筆入れ)や商売道具(幹部職員録、国会議員便覧、国会日程表、法案一覧など)が整理できる、すぐに書類が出る、開けなくても少しの書類は(後ろのポケットに)つっこめる、です。お客さんの前で、すぐに書類が出てこないと困るのです。
お店にはたくさん鞄が並んでいるのですが、この条件に合うのがなかなかありません。アタッシュケースは、重い、堅い、書類がすぐに出てこないので不採用。軽い鞄でも、口がファスナーなのはすぐに書類が出てこないので不採用。ダレスバッグなどしっかりした鞄も、重くてだめ。ブランドものの多くは、格好は良いが、後ろにポケットがついていない、ついていてもファスナーがついていてじゃま。取っ手のデザインは良いが、持ちにくいのはだめ。前に覆い被さるふたの部分が長い(大きい)と格好は良いが、書類を出すのにじゃまで不採用。トートバッグにした先輩がいます。これは出し入れに便利です。ただし私のように財布なども入れるには、ふたができないので心配です。ようやく妥協できるのを見つけました。手にしっくりなじむには、少し時間がかかるでしょう。