2002年夏学期

平成14年度の講義録は、加筆して、単行本にしました。
著作のページ「新地方自治入門-行政の現在と未来」をご覧下さい。

テーマ
テーマは「地方自治50年の成果と課題」です。

私は、戦後の日本の地方自治体は、ナショナル・ミニマムと社会資本整備という課題を実に良く達成したと考えています。日本の経済成長の成果の上に、行政機構や地方財政制度がうまく機能したからです。
しかし、それらの課題がほぼ達成された今、地方行政は、目標を転換しなければなりません。それはまた、日本経済・日本社会・日本人の思考(幸せとは何か、公は何をすべきか)の転換でもあります。
これまでの成果を振り返り、「豊かな社会の政治と行政」に求められていることは何かを考えることで、日本社会を分析しようと考えています。
授業計画
夏学期の授業は、次のような流れで進めます。
1 問題の視角
2 地方行政と地方財政の仕組み
3 戦後の地方行政の成果
4 戦後型政治と行政の終焉
5 政治と行政に求められるもの
6 行政イメージの転換
授業内容
4月11日 顔合わせ、授業の進め方の打ち合わせ
4月18日 地方自治50年の成果と課題-問題の視角
4月25日 日本の地方行政の仕組みと問題
5月 2日 現在日本の地域の課題群
5月 9日 ビデオ-地域の課題
5月16日 日本の地方財政の仕組み
5月23日 日本の地方財政の課題
5月30日 問題の整理と質疑
一通り地方行政の仕組みと問題を講義したので、これからは、いくつかの補助線を説明します。
6月 6日 地域の財産
6月13日 公の範囲
6月20日 行政の手法
6月27日 政治と行政、政と官
7月 4日 自治を支える力=住民の意識
7月18日 付録:永田町・霞ヶ関ツアー

成績評価
4日に配った指示に従って、8月31日までにレポートを提出して下さい。