復興地域の町内会活動

先日、いわき市の津波被災地域を視察してきました。いわき市は、60キロメートルもの海岸線を持っています。いわき市の沿岸部も、たくさんの集落が津波に飲まれました。それぞれの地域で、防潮堤をかさ上げし、防災緑地を造り、土地区画整理事業や高台移転を組み合わせて、新しい町を作りました。工事はほぼすべて終わっていて、公営住宅や新しい住宅が建っています。「概要
ただし、土地区画整理事業などに時間がかかり、その間に別の場所に新しい家を建てた方もおられます。それで、計画しただけの宅地が埋まりません。新しい住民を呼び込むこともしています。

今日紹介するのは、豊間地区の「ふるさと豊間復興協議会」です。ホームページをご覧ください。地域コミュニティの復興を目指し、地域の住民たちがつくりました。
中央集会所では、いろいろな催し物が開催されています。毎週土曜日曜は、子育て中の家族に開放しています。遠くからも、幼児を連れてお母さん(お父さんもかな)が来られるようです。ママ友の口コミで広がっているようです。
また、新住民呼び込みと助言もしています。この地区で、40軒の新規移住があったそうです。市の中心部は地価が高騰し、子育て中の若い家庭にとっては、この地区は魅力的なのだそうです。
私が訪問した日には、役員さんたちが出てきてくださって、説明や質問に答えてくださいました。役員さんは高齢者でした。平日ですから、仕事のある人は出てこられませんわね。「若い人たちは子育てで忙しく、町内会活動に参加してくれない」ことが悩みだそうです。でも、いずれ参加してくださるでしょう。

この地区には、津波災害を後世に伝えるための施設ができました。「いわき震災伝承みらい館」です。
良い海水浴場(今年は開設せず)で、近くには塩屋埼灯台もあります。この灯台は、映画「喜びも悲しみも幾年月」のモデルであり、美空ひばりさんの「みだれ髪」に出てくる「塩屋の岬」です。ご関心ある方は、お運びください。